Vol.117 ≪ 金価格・前日比160円安の大暴落
から考える・・・・・・・
Vol.117 ≪ 金価格・前日比160円安の大暴落
から考える・・・・・・・ ≫ 2022.08.11. 久しぶりになりました
本日8月11日は日本では祝日に当たります。 しかし金市場は普通に?苦笑、当たり前のように変動しています!笑 実は8月1日、金に非常に興味を持っていらっしゃる株主様、というより古くからのお知り合いと言ったほうが自然な方より質問がありました。 内容は、海外相場や為替から割り出す国内金小売価格について、です。 この日(8/1)は、7月の金額に比べ “異様” に価格が低かったのです
8/1の国内金小売価格は、余裕をもって計算して(低めに見積って)も、日本円で70円程度も安かったのです
¥8,345・・・・・・前日比マイナス¥62! これに対する返答は、数値から考えると正直に説明し辛い状況です。 単純計算でも¥8,400超。 そして自分の返答は、しばらく様子を見る必要があるものの、以前にも金価格が “大台” に乗せた年に意味不明に安い日が続いたことがります・・・・・・という、金の価格を作る(立場の)人たちについてのお話でした
苦笑 翌日(8/2)はさらに下げ、3日に反騰、4日にはさらに上昇して8/1の前日(7/31)の価格をも超えてしまいました
驚 またいつものように
苦笑、大袈裟に語らなくてよかった
・・・・・と思った次第です
爆笑 そんな1週間でしたが、やはり時間外での変動や為替の変動が大きく、前日NY金価格終値と翌日の日本の小売価格との乖離が目立つ1週間でした。 先週から引き続いて今週(8/8~)の国内金小売価格も、海外相場から計算して “抑えられている“ と感じる日が続きます。 しかし現地時間8/10に発表された “CPI” で大きく変動しました! 米・労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は主要項目(総合・コア/前月比・前年同月比)は共に、市場予想を下回り、インフレの懸念を後退させるものになりました。 この結果を受けて市場の先読みは、『インフレはピークアウト』『FRBは利上げを抑える』など様々です。 既にアメリカのアナリストの中には、9月の利上げ予測も0.75%から0.50%に抑えられる、とまでの報道が出てきました
金価格に関連するところでは、米・長期金利が低下し、主要通貨に対してドルが下落しました。 ドルと日本円の関係でも、ほんの数分で\134台から¥132後半まで円高が進みました
啞然 その時の海外金価格は、前日とほぼ変わらず$1,805近辺! そして翌日の日本では、祝日の金小売価格は税込みで¥160ほど下げました
驚 8/10 ¥8,630/g ⇒ 8/11 ¥8,470/g!驚愕…
Vol.116 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・後編 »2022.07.27.
Vol.116 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・後編 »2022.07.27. さて、前回の続きです!ロシアによるウクライナの原子力発電所への攻撃に端を発し、世界中に緊張が走った 3 月。 その流れは 4 月になっても大きく変わることはありませんでした。 金価格は 3 月に突破した¥8,000 台をそのままキープし、¥8,402 からスタートします。 そして 4/8 から 20 日までの 2 週間、国内金小売価格は毎日最高値を更新します!?驚 税込¥8,520 から、なんと¥8,969!?愕然 海外金価格もこの最高値を付けた前日、4/19 に向かって徐々に上昇し、4 月の最高値$1,986.40 まで! 驚 この間ウクライナへの武器の提供や、ロシアへの経済制裁が日に日に強まっていった時期でもあります。 その後月末へ向けて下落します。 最終的には 4/28 の$1,888.70 が 4 月の最安値です!?苦笑ドル/円の為替相場は、4/1 に¥121.93/g だったものが、金の国内小売価格・最高値を付けた 4/20…
Vol.115 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・前編 » 2022.07.26.
Vol.115 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・前編 » 2022.07.26. 2022 年は近年稀にみるという表現では済まされない、そんな “歴史的な” 年を過ごしていますね。 後世には、コロナと合わせて、いや間違いなくそれ以上に大きな転換期として記憶に刻まれると思います。 世の中の “秩序” というものが崩れ、その次に来るものが見出すことが出来ずにもがいている・・・・・・・それが今の状態に 近いのではではないでしょうか? 一昨年から昨年(2020~21 年)にかけて世界中が分断され既にその予兆があったと感じた途端、大きな波に飲み込まれ たような、そんな世の中になってしまったようです。 さて既にそのような 1 年の半分を過ぎていますが、何となくではなく、しっかりとその間の流れを押さえておきましょう。 そこから現在の、そしてこれからの仮説が生まれれば幸いです。もちろん金価格について、ですよ!笑 1 月の国内金価格は\7,403(税込=以下国内価格は同様)でスタート。その 2 日後の 1/5 に¥7,492 をつけて、 徐々に値を下げていきます。海外金価格は、1 オンス当たり$1,803(以下海外価格は同様)から始まり一時$1,814.60 まで値を上げますが、こちら も徐々に値を下げ$1,786.6 まで落とします。 1 月のドル/円 為替相場は、¥116.16/g から¥115.25/g まで値を下げていきます。前月の米・FRB による利上げ示唆が、市場にインフレ抑制による反動から経済減速懸念を生み出しました。 2…
Vol.114≪歴史的?上昇する金価格≫
Vol.114≪ 歴史的?上昇する金価格≫ 2022.04.25. もう何年も間を空けてしまったような、久しぶり過ぎて時代に取り残された、今そんな感覚です。 コロナ禍を経験して、更に悪い意味で歴史的な瞬間に遭遇した2022年。 その様な中で、平和ボケした日本のバタバタな年度末~年度初めに振り回され、直ぐにイベント活動と・・・・・・かなり空白の時間を作りました。 そして今回も走り書きから、となりますことをお許し下さい。 2月の冬季オリンピック北京大会に各国首脳が欠席する中、中国・習金平国家主席とロシア・プーチン大統領の首脳会議とも受け留められる会談が、今のヨーロッパ、ある意味で全世界を巻き込んだウクライナ戦争の始まりだったことを皆さんも感じていることと思います。 2008年夏の北京大会時には、開会式の日にロシアがジョージアへ侵攻という出来事について以前ココに記しました。 この21世紀になった現代においても、我々が知る限りでの情報では一方的な “侵略戦争“ と断定すべき侵攻が許されるのか・・・・・日本は“平和ボケ”と言っていた自分には、実は世界も“平和ボケ”していたのかも知れない、と考えさせられます。 プーチンの野望なのか、ロシアが本当に世界から粛清されて苦しんでいたのか・・・・自分には原因の真意は分かりません。 それでも一刻も早い終息を願って止みません。 2月下旬から3月中旬にかけて、金価格は大きく動きました!? うちの社内でも一部の人の中には、『ウクライナ戦争による有事を原因として金価格は急騰した』と自分の目の前で得意顔の方もいますが・・・・・・決して誤りとは言いませんが、得意顔になるほど正しくは無いと思います。 分かり易く簡単に言えば、今回の金価格の急騰は、アメリカを中心に世界中に広がるインフレ懸念が一番の原因です。ウクライナへの進行が始まる前から、米・FRBのインフレ対策=利上げに市場は警戒心を高めていました。 米・FRBが未曾有に膨れ上がった金融緩和の縮小発表し、縮小から利上げをどの程度のスピードで始めるのか・・・・・世界中が注目していたのです! 縮小はまだ良いとしても、低金利の緩和状態に慣れてしまった市場には、0.25%程度の利上げでも構えてしまいます!? FRBには市場を意識しすぎれば(上昇幅を小さく)インフレを抑えきれず、逆にインフレを意識しすぎると(上昇幅を大きく)緩和策に慣れた市場に大混乱を招く、という微妙な“さじ加減”を求められます。 金市場はそのインフレ懸念で“膨れ上がった”価格の上に、更にウクライナ戦争で大きく揺さぶられている、と考える事が出来ますし、そのほうが明らかに自然ですね! おそらくウクライナ戦争が終息しても、金価格は大きく下げることは無いと思います。 逆に戦争が継続しても、金価格が下がることはあると考えています。 米・FRBによる大幅な利上げを開始した場合、またはその利上げを発表した前後にNY金価格は“一時的に”下げると考えています。 国内金小売価格は3月第2週から¥8,000の大台に乗せ、上下動を繰り返しながら4月を迎えました。 4月中旬より更に上昇を続け、最高値更新を9営業日続ける¥8,900台後半まで上昇しました。 一時は海外金相場の上昇によって国内価格も上向きでしたが、今は為替(ドル/円)の変動(円安)が大きく影響して上昇しています・・・・・・。 個人的な見解ですが、下げても¥8,200~300程度かな・・・・・・¥7,000台ではない、と考えます!?苦笑 先ほど“一時的”と記しましたが・・・・・・瞬間的に$2,000超まで上昇したNY金価格も、下げても$100~150、結果的に$1,800後半までと見ています。 そしてこの価格帯では 売り買いが交錯して次のステージへ、その様に考えています 現在このウクライナ戦争での世界各国の制裁は、現代社会では途轍もない制裁と考えられます。 コロナによるサプライチェーンの分断に等しいか、それ以上のインパクトがあります。 原油・天然ガスをはじめとする資源大国・ロシア。 他にも金・プラチナ・ダイヤモンドに小麦・・・・・・ロシアには何でもありです!?驚 日本での蕎麦の実も、4割はロシア産!?驚・・・・・・・・その国との貿易を不可能にする制裁ですから、制裁をする側もされる側も多大な影響を受けます。 しかし一部報道によれば原油価格、天然ガスの価格が上昇し、結局のところロシアの収益は大きく減っていない、通貨ルーブルも回復傾向・・・・・エネルギーの輸入を完全に止めることができない世界の国々のホンネが透けて見えます!?汗 今回のウクライナ戦争を発端とする“侵略戦争”という現在のリスクは、第二次大戦後から今までの紛争とは一線を画すと考えられます。 現在のウクライナ情勢は、ロシアとウクライナの直接戦争というものだけではないのです。 欧州全体を巻き込み、従来の “秩序” とされていたものに再構築を迫る、ある意味新たなフェーズに移行する状況を“要求”しているようにも見えるのです! そしてそのことからも、今の金の反応(金価格の反応)は一過性のものとして終るとは考えにくいのです。…
Vol.113≪世界情勢にゆれる金価格・・・・・・ ≫ 2022.2.19
Vol.113≪ 世界情勢にゆれる金価格・・・・・・ ≫ 2022.2.19. 今年に入り小刻みに動いていた金価格。 この2月、また新たな展開を迎えるような、そんな動きを感じました。 チョッと難しく受止められるかもしれませんが・・・・・『世界の出来事』を簡単ですが振り返ってみます! 先々週は3月からアメリカで始まる利上げ観測の中、米・労働市場の動向が注視され、週末の米・雇用統計で大きな“サプライズ”がありました。 一気に3月・利上げを織り込み、年5~7回の利上げ回数が語られる段階に入りました。 そして先週末から今週にかけて、一段と大きな動きがありました。 先週末には米・CPI=消費者物価指数が発表され、前月の7.2%、市場予想の7.0%を大きく超えて7.5%!・・・・・・40年ぶりの高水準だそうです! そして今度は3月の利上げはほぼ確定、0.25%でなくいきなり0.50%スタート案が紙上を賑わせます。 また米・長期金利の利回りも2.0%を超えて、インフレの進行を強く印象付けました。 今までの傾向であれば、金価格はこの段階で急落したでしょう。 ところが一時的に下落するも、その後長期金利がやや軟化すると金価格は力強く上昇に転じます。 翌日、日本は祝日でしたが・・・・・その未明、米政府はウクライナの米国人に対し48時間以内に国外退避を命じました!?驚 ウクライナ情勢が、世界中に緊張を走らせました! 1オンス当たり$1,850をなかなか超えられなかった金価格は、長期金利の軟化から$1,860台へ。 その後ウクライナ情勢の緊張から、一気に$1,880を超えていきます!驚愕 この間日本では、3連休前のノンビリムード!?苦笑 2/10の日本の金・税込小売価格は、1グラム当たり¥7,536。 その週明け2/7・月曜に比べても、プラス¥100。 そして3連休の中日2/12は、ウクライナ情勢急変から¥7,636! 週明けから物々しい市場関係者のコメントが溢れる中、ウクライナ・ゼレンスキー大統領から “2/16にもロシアが侵攻する情報がある・・・・・・” 侵攻される側?“から“侵攻される予告!?”まで飛び出します!?驚愕 そして自国民に結束を呼びかけますが・・・・・後日2/16の現地映像では、空港で合唱隊による“結束の歌”が始まったり、折角の休暇をドバイで過ごす人がいたり・・・・後日の報道ですが、何か違うような!?唖然 しかし、一時長期金利の再上昇から落ち着つきかけたかに見えた金価格は、ここで反騰に転じます! その現地時間2/16、ロシア国防相から “軍事演習が終了した一部地域から軍隊の撤退を始めた” というコメント。 撤退状況のビデオまで公表しました!? コレにより金価格は$1,880台から$1,840台後半まで、一時$30以上下落します。 その後直ぐに、米・バイデン大統領は、ロシアの撤退報道を否定。 更にNATO軍報道官も、“国境周辺に緊張緩和の兆しは無い”と表明。 急落した金価格は再び上昇へ転じます。 海外相場は$1,880後半から$1,900を超えてきました! 日本では週末2/18の金・税込小売価格は、1グラム当たり¥7,761!驚 日本の小売最高値に近づきましたね!?苦笑 午後には$1,900を挟んだ揉み合いの状況になっています。 何度か目を通していただいている方々には、金価格の計算式のおさらいですが・・・・・・1オンス当たり$1,900ということは、1グラム当たり$61を超えます。 $1が¥115の為替相場であれば、単純の¥7,000超!? 消費税込の小売価格であれば、10%を加算します! $1,900/ozで¥115/$…
Vol.112≪お騒がせな週末!?でした・・・・・≫2022.2.8.
Vol.112 ≪ お騒がせな週末!?でした・・・・・≫2022.2.8. 久々にお騒がせな週末が訪れました。 今世界中で長期にわたり量的金融緩和政策を施行した、その出口戦略へ向かおうとしている状況です。 特に欧米日は、コロナとインフレにもがいています・・・・・そうです、よく耳にする“利上げ”です。 ゼロ金利から、債権の買取など、各国の中央銀行が経済建て直しのため市場にお金・マネーをばら撒き続けてきた状況を、リセットしようと試みているのです。 その第一段階が債権類の買取を中止すること。 一度にやめることは出来ませんが、欧米では既に段階的に縮小が始まっています。 その次が“ゼロ金利”を引き上げることです。 最低金利が0%だったものを、最低でも0.25%にするというものです。 そして今、欧米各高官のコメントで市場が一喜一憂する、そんな経済環境に近いものを感じる週末でした。 過去にもこの様な状況は何度と無くありましたが、そんなときは決まって、最後には世界最大の経済大国・アメリカの経済状況に大きく左右されることが多々ありました。 日本でノホホンと過ごしていると身近に感じることは殆どありませんが、せいぜい日本のメディアではウクライナ情勢と北京オリンピックばかりをメインに取り上げていたように思います!?苦笑 そんな経済状況だった“お騒がせな”先週を振り返って見ましょう! まず2月2日に全米雇用報告(ADP)によって発表された1月の就業者数(非農業部門)は・・・・・・・ 前月比マイナス30.1万人増!?唖然 マイナス・・・増ですから増えていない、減少ということです!? 事前の市場予想でも18.4万人増でした!?愕然 コレは一般に、オミクロン株などの感染拡大から就業者が減少している・・・・・すなわち、経済状況は改善どころか悪化している、と受け留められます。 この段階で金価格は、上値は抑えられるも上向きの伸びを示します。 そして翌3日には、英国・イングランド銀行が2開催連続の金融会合で政策金利を上げることを発表しました! 最低金利は0.25%から0.5%へ。 その45分後には、ECB(ユーロ圏中央銀行)が金利(ゼロ金利)据え置きながら、声明では従来の見解を覆すタカ派的発言と受け止められました。 コレにより、市場では米FRBによる3月の利上げが現実味を帯びてきました。 元々昨年12月以降利上げ観測の中、相場は織り込みながら動いていました。 ソコに日本を除く先進諸国・中央銀行の強い利上げ観測から、米・FRBの利上げ“現実化”が一段と強まったようです。 コレにより金価格も、 2/3 23:00(日本時間) $1804.04 23:55 $1790.41 ⇒ イングランド、ECB発表後急落!? 2/4 00:50 $1804.22 19:30 $1814.72 金価格は一時急落、その後1時間ほどで元に戻るという動きになりました。 そして2月4日日本時間21:30、今週の経済市場の大本命である米・労働省発表の“注目“の雇用統計は・・・・・・なななななんと、非農業部門就業者数は前月比で46.7万人増!?驚愕 失業率は3.9%から4.0%へ。 労働参加率も62.2%へ改善! 平均時給も0.7%増! コレにはロイター、ブルームバーグも驚きを隠せなかったようです。 両社とも2日前のADPの結果から、今回の雇用統計の事前・予想値は日を追うごとに下げ続け、気付けば12.5万人増。 更に市場では、米・ホワイトハウス報道官からも『今回の統計は低い数字になる』など異例の“前振り”というか、“セーフティーネット“まで出る始末でした!? 自分もですが・・・・・身構えていた関係者には、この結果は腰が砕けるくらい!?大きなサプライズだったハズです!?苦笑 更に更に前月発表済みの数値改定もあり、12月の非農業部門就業者数は19.9万人増から51.0万人増へ大幅に改定!?驚 自分の中では、これらの数字がどこまでホンモノか疑わしくなりますが・・・・・・!?苦笑 そして金価格は、…
Vol.111≪金の需給データ・2021≫
Vol.111≪ 金の需給データ・2021≫ 2022.1.28. ワールドゴールドカウンシルより、2021年の金・需給データが先週発表されました。 現在世界で発行される金関連のデータの殆どは、この団体から発表される数値を元に作られるといっても過言ではありません。 金に関わる世界中の方々が、このデータを基に様々なコメントを展開しています!?苦笑 ですから金の全体像を知る上で、欠かすことの出来ない数値・データとなります。 四半期毎に発表されるデータですが、今回はその年度版。 2021年の需給データです。 是非金の全体像を、世界の金の現状をつかんで下さい。 2021年 需要・供給内訳 注:四捨五入により数値の誤差が生じる場合があります Supply≫ 4,666トン 鉱山供給・ 鉱山生産 3,561トン・ 鉱山ヘッジ △44トン リサイクル供給・ ジュエリー他 1,150トン Demand≫ 4,666トン・ 装飾品(宝飾品類) 2,221トン・ 投資関連 1,007トン Bar & Coin 1,180トン ETF △173トン・ OTC & 他 645トン・ テクノロジー 330トン・ 中央銀行など 463トン また地球上で現存する金のデータも・・・・ 有史~2021年 総量 : 205,238トン ⇒ オリンピックプール4会場分(4杯分)を超えそうです!? また22メートル四方の立方体に収まる量!?になります。 その20万トンを越える金が、過去から現在どのような分野に使われてきたのか・・・・・・ 内訳 : 1.装飾品類 94,464トン 46% 2.投資関係 45,456トン 22% Bar & Coin 41,885トン ETF 3,570トン 3.中央銀行 34,592トン 17% 4.その他(テクノロジーなど含) 30,726トン 15%…
Vol.110 ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫ 2022.1.24.
Vol.110 ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫ 2022.1.24. 先週の米・株式市場では、異常とも思える動きが見られました。 米国では今インフレ高騰が続き、FRB(=米中央銀行)はテーパリング(緩和策の縮小)から利上げを前提に動き始めています。 その様な中で先週、3日間連続でNY市場では引け1時間前から急落を繰り返していました。 様々な要因が挙げられているようですが、米・著名投資家や運用会社CEOなど、メディアや自社ブログで“バブルの終わりの始まり”やら“・・・・の終焉”という表現を多用していました。 中には“米国株のスーパーバブル暴落”という、かなり辛辣というか乱暴というか・・・・ソコまで警戒を促しているものまでありました。 NY市場でも米国株を避ける動きが見られ、ポートフォリオを外国株に分散することを推奨しているようです。 この場合通常欧州株に偏るのですが、なんと驚くことにアジア株、その中でも日本株を推奨するものまでありました。 更に、ヘッジとして貴金属=金・ゴールドを推奨する動きまで見受けられます。 個人的な意見ですが、“株屋さん”(=投資会社、銀行含む)が金などの貴金属を推奨することは尋常なことではないな、と考えています。 それもかなり異様な事態、と捉えるケースがあります。 一昨年のバンクオブアメリカ、ゴールドマンサックスなどの投資銀行が顧客宛レターで、金価格をそれぞれ向こう18ヶ月間に$3,000、6ヶ月間に$2,000を提示した時、驚きと同時に一種異様なものを感じたことを覚えています。 そして今回は、米・運用会社GMOの創始者による寄稿が話題に上がっています。 一説には、米ITバブルやリーマンショックなどのバブル崩壊を予測した方のようです!?驚。 益々今週のFOMC(米国版・金融政策決定会合!?) は注目に値しますね! 米国株のバブル崩壊ともなれば、利上げなどは明らかに逆効果になります!? またこれも個人的な見解になりますが、前述の“先週までの米株価の動き”については、地政学的要因も関与している・・・・・とも感じています。 特に週末の21日のNY市場では、クロージングベルの最中ダウが$50近く急落したようです!? 週末中にウクライナで新たな展開があったら・・・・などの投資家心理が働いた、と考えるのは自分だけではないように思うのですが!?苦笑 金市場を通して世界を眺めると、今の世界は地政学的リスクに満ち溢れています!?驚 前述のウクライナの米ロ緊張は、様々な市場へ影響を強めています。 単にロシアと欧州の中間に位置するウクライナの治安、ということだけではないようです。 アメリカの“覇権”にも関わるモノのようにも見えます。 ソコへ欧州との関係まで絡んでいるようなので、コレはかなり危険な状況と考えられます!?汗 またつい先日、中東でもイエメンの武装過激派がUAEに対しドローン攻撃を仕掛けました! それもアブダビの国営石油施設の直ぐそば・・・・・・・・原油価格の高騰もコレが主因とは言いませんが、一因になっていることは事実でしょう。 そしてカザフスタンの国内政情不安に、ロシア軍を中心とした治安部隊の派兵もありました。 こちらは前大統領への疑惑から、現政権への不満も含まれているようです。 更に相変わらずですが、南アフリカの政情不安もプラチナ価格の高騰の一因になっています。 こちらも前大統領の不正疑惑に、支持派と反対派がまるで映画の様に市中で激突しているそうです!? その為に1800名もの警官が動員されたようです。 南アの治安の悪さはあらゆる面で報道をされていますが、それぞれが終息の目処は全く立っていません!? 日本にいると北朝鮮のミサイル問題とオミクロン株だけがクローズアップされますが・・・・・・・世界はそれだけではないのです!? “もしかしたら中東や東欧で米ロの緊張が激化する間に、中国が台湾海峡を軍事支配する”・・・・・アメリカの注目がアジアから離れた隙に、中国が動き出すなどとコメントする方まで出てきていますが・・・・・!?唖然 単に市場を眺めて、価格が “上がった下がった” だけでは何も見えてきません!?唖然 今世界のあらゆる場所で一触即発の危機に瀕している、と考えなければいけませんね!?涙…
Vol.109 ≪ プラチナパラダイス!? ・・・・・・ ≫ 2022.1.21.
Vol.109 ≪ プラチナパラダイス!? ・・・・・・ ≫ 2022.1.21. 1 月 21 日、海外でも国内でも金価格は下落、プラチナ価格は上昇しました。 金価格については、アメリカの長期金利が高止まりする中、外国為替市場ではドルがユーロに対して上昇 した影響を受けているようです。 前日までの上昇から利益の確定売りに押されましたが、それでも終値は前日比で$1 も下がっていませ ん。その原因の一つとして、ウクライナ情勢が影響しているようです。 日本にいるとヨーロッパの出来事、それも情報量の少ない東欧の出来事ですから、ピンと来ないかもしれま せん。 ロシアのウクライナ国境付近への派兵、軍事演習は欧米諸国との間で非常に緊張を高めています。 この緊張は金だけでなく、貴金属類、コモディティ全般に上昇圧力を与えているようです。 金価格は微減でしたが、下がりきらない、下値は限定的の様相となっています。 今の金価格はインフレを懸念して、という理由のほかに、米ロ間の緊張=地政学的要因も関係しているよ うに思います。 簡単ですが、今日の金価格に対する市況をサラッとまとめてみました。金と一緒に高騰している貴金属の一つ、プラチナ。昔から(自分が宝飾品を扱っていた時期=32 年前!?驚愕・・・)何故か、金と比較されるプラチナ。 知っているつもりでも、どこまで知っているのか、皆さんの中にも疑問符をお持ちの方もいると思います。 そこである程度皆さんもご存知だと思います、そのプラチナのイロハを少しだけ・・・・・ 金とプラチナ、日本では高級品の代名詞のような 2 つの金属。 似て非なるこの金属を、いつもと異なる視点で比べてみます。 ・ 金は展延性に優れていますが、プラチナは延性のみ優れています ※展性・・・圧縮する力 延性・・・引っ張る力 cf鉛・・・展性のみ優れる・ 比重 金・・・19.3・ 融点・・・溶け出す温度・ 沸点・・・沸騰する温度※木造家屋の火災・・・・1100~1200°C・ ピッカーズ硬度・・・ダイヤモンドを押し付けてへこみぐあいから硬度を測定金・・・22~50…
Vol.108 ≪ 年末年始の動向とトピックス・・・・・ ≫
Vol.108 ≪ 年末年始の動向とトピックス・・・・・ ≫ 2022.01.18. あけましておめでとうございます。 既にこの言葉は使われない、1月中旬ですが・・・・・・久々の投稿?です。 今年の金価格は、海外でも日本でも “高値安定” に近い動きが続いています。 海外金価格では1トロイオンスあたり$1800を境に上下を繰り返しながら年を越し、現在は$1800前半を行き来しています。 また国内金価格も1グラム当たり¥7200~7400台を行き来したまま年を越し、為替の影響を受けながら現在も同じようなレンジで動いています。 昨年末のパウエル議長のFOMCの声明以後、テーパリングに留まらずその後の利上げ観測まで広がりました。 年を明けパウエル議長、ブレイナード副議長の両公聴会がありました。 そしてその前後からFRB各理事の発言が相次ぎましたが・・・・・・・いかにも3月利上げに向けた“地ならし”のような、雇用の回復・インフレ対策を前面にしたコメントが紙面を踊っています。 米・中央銀行であるFRB がテーパリングからそれを加速する、更にテーパリング終了と同時に利上げを公表し、更に更にFRBの膨れ上がった資産を早期に縮小することまで語っているのです!? コレは本来であれば金には逆風であり、海外金相場は大きく値を下げても何も不思議でない状況です。 実際に米株価は値を下げる銘柄が多く、米長期金利の指標となる10年国債の利回りは一段上昇しました。 しかし金価格は、下がっては上がり、上がっては下がり・・・・$1800ドルを超えて、$1810~30間の狭い範囲を行き来している現状です。 今の金価格はアメリカの長期金利の利回りやドルの強弱に反応して上下動を繰り返していますが、下がりきらない要因として、市場には強いインフレ懸念が払拭できない現状だと考えられます。 その為このまま引き締め政策が早まったとしても、市場心理としては “インフレ” という “魔物” を感じ取っている為安全資産への逃避を常に考慮する必要がある、というモノです。 実際に以前であれば金価格は大きく下落するほど長期金利が上昇しても、数時間後にはしっかり元に戻っているー金利は上昇したままーという状態が続いています。 この状態は3月まで続くのか・・・・・今月のFOMC後の声明を注視します。 個人的にはFRBが利上げに踏み切った直後に市場が反応し、今後の金価格の方向性を示すかな、それまではどちらとも言えない動きかなと考えていますが・・・・・どうでしょう?苦笑 最近の市場は特に “先読み” で動きますから、いつもの傾向のようにFRBが利上げに踏み切る直前には方向性が決まってしまうかもしれません。 最近は非常に速いペースで、しかも大きく世の中が変わります!?苦笑 コレもAIトレードのなせる業、なのでしょう。 ここで最近のトピックスを・・・・・ 金価格が1オンス当たり$2000を超えたコロナ禍の2020年、一年間の海外金価格の平均価格が公表されました。 ロンドン現物市場価格ベースですが、$1769.59 / oz ・・・・・・ この金額、どう感じますか? 参考に2020年の海外相場、最高価格は$2067.15 / oz 、最低価格は$1474.25 / oz 。 年間で上下差が$600近くもあったのですね!?驚 これを日本円に換算すると(2020年の平均T.T.S.¥107.77 /$)、1グラム当たり¥2,078 !?驚愕 1gあたりで2000円以上も上下差があったのです。 自身で販売しておきながら、改めて驚きました!?汗 金の世界だけではないと思いますが、やはり2020年は特別一年と言えますね。 そこで更に金の価格に限定して、2020年の前後と比較しました! 2019年 (T.T.S.平均…