Vol.112≪お騒がせな週末!?でした・・・・・≫2022.2.8.
Vol.112 ≪ お騒がせな週末!?でした・・・・・≫2022.2.8. 久々にお騒がせな週末が訪れました。 今世界中で長期にわたり量的金融緩和政策を施行した、その出口戦略へ向かおうとしている状況です。 特に欧米日は、コロナとインフレにもがいています・・・・・そうです、よく耳にする“利上げ”です。 ゼロ金利から、債権の買取など、各国の中央銀行が経済建て直しのため市場にお金・マネーをばら撒き続けてきた状況を、リセットしようと試みているのです。 その第一段階が債権類の買取を中止すること。 一度にやめることは出来ませんが、欧米では既に段階的に縮小が始まっています。 その次が“ゼロ金利”を引き上げることです。 最低金利が0%だったものを、最低でも0.25%にするというものです。 そして今、欧米各高官のコメントで市場が一喜一憂する、そんな経済環境に近いものを感じる週末でした。 過去にもこの様な状況は何度と無くありましたが、そんなときは決まって、最後には世界最大の経済大国・アメリカの経済状況に大きく左右されることが多々ありました。 日本でノホホンと過ごしていると身近に感じることは殆どありませんが、せいぜい日本のメディアではウクライナ情勢と北京オリンピックばかりをメインに取り上げていたように思います!?苦笑 そんな経済状況だった“お騒がせな”先週を振り返って見ましょう! まず2月2日に全米雇用報告(ADP)によって発表された1月の就業者数(非農業部門)は・・・・・・・ 前月比マイナス30.1万人増!?唖然 マイナス・・・増ですから増えていない、減少ということです!? 事前の市場予想でも18.4万人増でした!?愕然 コレは一般に、オミクロン株などの感染拡大から就業者が減少している・・・・・すなわち、経済状況は改善どころか悪化している、と受け留められます。 この段階で金価格は、上値は抑えられるも上向きの伸びを示します。 そして翌3日には、英国・イングランド銀行が2開催連続の金融会合で政策金利を上げることを発表しました! 最低金利は0.25%から0.5%へ。 その45分後には、ECB(ユーロ圏中央銀行)が金利(ゼロ金利)据え置きながら、声明では従来の見解を覆すタカ派的発言と受け止められました。 コレにより、市場では米FRBによる3月の利上げが現実味を帯びてきました。 元々昨年12月以降利上げ観測の中、相場は織り込みながら動いていました。 ソコに日本を除く先進諸国・中央銀行の強い利上げ観測から、米・FRBの利上げ“現実化”が一段と強まったようです。 コレにより金価格も、 2/3 23:00(日本時間) $1804.04 23:55 $1790.41 ⇒ イングランド、ECB発表後急落!? 2/4 00:50 $1804.22 19:30 $1814.72 金価格は一時急落、その後1時間ほどで元に戻るという動きになりました。 そして2月4日日本時間21:30、今週の経済市場の大本命である米・労働省発表の“注目“の雇用統計は・・・・・・なななななんと、非農業部門就業者数は前月比で46.7万人増!?驚愕 失業率は3.9%から4.0%へ。 労働参加率も62.2%へ改善! 平均時給も0.7%増! コレにはロイター、ブルームバーグも驚きを隠せなかったようです。 両社とも2日前のADPの結果から、今回の雇用統計の事前・予想値は日を追うごとに下げ続け、気付けば12.5万人増。 更に市場では、米・ホワイトハウス報道官からも『今回の統計は低い数字になる』など異例の“前振り”というか、“セーフティーネット“まで出る始末でした!? 自分もですが・・・・・身構えていた関係者には、この結果は腰が砕けるくらい!?大きなサプライズだったハズです!?苦笑 更に更に前月発表済みの数値改定もあり、12月の非農業部門就業者数は19.9万人増から51.0万人増へ大幅に改定!?驚 自分の中では、これらの数字がどこまでホンモノか疑わしくなりますが・・・・・・!?苦笑 そして金価格は、…
Vol.111≪金の需給データ・2021≫
Vol.111≪ 金の需給データ・2021≫ 2022.1.28. ワールドゴールドカウンシルより、2021年の金・需給データが先週発表されました。 現在世界で発行される金関連のデータの殆どは、この団体から発表される数値を元に作られるといっても過言ではありません。 金に関わる世界中の方々が、このデータを基に様々なコメントを展開しています!?苦笑 ですから金の全体像を知る上で、欠かすことの出来ない数値・データとなります。 四半期毎に発表されるデータですが、今回はその年度版。 2021年の需給データです。 是非金の全体像を、世界の金の現状をつかんで下さい。 2021年 需要・供給内訳 注:四捨五入により数値の誤差が生じる場合があります Supply≫ 4,666トン 鉱山供給・ 鉱山生産 3,561トン・ 鉱山ヘッジ △44トン リサイクル供給・ ジュエリー他 1,150トン Demand≫ 4,666トン・ 装飾品(宝飾品類) 2,221トン・ 投資関連 1,007トン Bar & Coin 1,180トン ETF △173トン・ OTC & 他 645トン・ テクノロジー 330トン・ 中央銀行など 463トン また地球上で現存する金のデータも・・・・ 有史~2021年 総量 : 205,238トン ⇒ オリンピックプール4会場分(4杯分)を超えそうです!? また22メートル四方の立方体に収まる量!?になります。 その20万トンを越える金が、過去から現在どのような分野に使われてきたのか・・・・・・ 内訳 : 1.装飾品類 94,464トン 46% 2.投資関係 45,456トン 22% Bar & Coin 41,885トン ETF 3,570トン 3.中央銀行 34,592トン 17% 4.その他(テクノロジーなど含) 30,726トン 15%…
Vol.110 ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫ 2022.1.24.
Vol.110 ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫ 2022.1.24. 先週の米・株式市場では、異常とも思える動きが見られました。 米国では今インフレ高騰が続き、FRB(=米中央銀行)はテーパリング(緩和策の縮小)から利上げを前提に動き始めています。 その様な中で先週、3日間連続でNY市場では引け1時間前から急落を繰り返していました。 様々な要因が挙げられているようですが、米・著名投資家や運用会社CEOなど、メディアや自社ブログで“バブルの終わりの始まり”やら“・・・・の終焉”という表現を多用していました。 中には“米国株のスーパーバブル暴落”という、かなり辛辣というか乱暴というか・・・・ソコまで警戒を促しているものまでありました。 NY市場でも米国株を避ける動きが見られ、ポートフォリオを外国株に分散することを推奨しているようです。 この場合通常欧州株に偏るのですが、なんと驚くことにアジア株、その中でも日本株を推奨するものまでありました。 更に、ヘッジとして貴金属=金・ゴールドを推奨する動きまで見受けられます。 個人的な意見ですが、“株屋さん”(=投資会社、銀行含む)が金などの貴金属を推奨することは尋常なことではないな、と考えています。 それもかなり異様な事態、と捉えるケースがあります。 一昨年のバンクオブアメリカ、ゴールドマンサックスなどの投資銀行が顧客宛レターで、金価格をそれぞれ向こう18ヶ月間に$3,000、6ヶ月間に$2,000を提示した時、驚きと同時に一種異様なものを感じたことを覚えています。 そして今回は、米・運用会社GMOの創始者による寄稿が話題に上がっています。 一説には、米ITバブルやリーマンショックなどのバブル崩壊を予測した方のようです!?驚。 益々今週のFOMC(米国版・金融政策決定会合!?) は注目に値しますね! 米国株のバブル崩壊ともなれば、利上げなどは明らかに逆効果になります!? またこれも個人的な見解になりますが、前述の“先週までの米株価の動き”については、地政学的要因も関与している・・・・・とも感じています。 特に週末の21日のNY市場では、クロージングベルの最中ダウが$50近く急落したようです!? 週末中にウクライナで新たな展開があったら・・・・などの投資家心理が働いた、と考えるのは自分だけではないように思うのですが!?苦笑 金市場を通して世界を眺めると、今の世界は地政学的リスクに満ち溢れています!?驚 前述のウクライナの米ロ緊張は、様々な市場へ影響を強めています。 単にロシアと欧州の中間に位置するウクライナの治安、ということだけではないようです。 アメリカの“覇権”にも関わるモノのようにも見えます。 ソコへ欧州との関係まで絡んでいるようなので、コレはかなり危険な状況と考えられます!?汗 またつい先日、中東でもイエメンの武装過激派がUAEに対しドローン攻撃を仕掛けました! それもアブダビの国営石油施設の直ぐそば・・・・・・・・原油価格の高騰もコレが主因とは言いませんが、一因になっていることは事実でしょう。 そしてカザフスタンの国内政情不安に、ロシア軍を中心とした治安部隊の派兵もありました。 こちらは前大統領への疑惑から、現政権への不満も含まれているようです。 更に相変わらずですが、南アフリカの政情不安もプラチナ価格の高騰の一因になっています。 こちらも前大統領の不正疑惑に、支持派と反対派がまるで映画の様に市中で激突しているそうです!? その為に1800名もの警官が動員されたようです。 南アの治安の悪さはあらゆる面で報道をされていますが、それぞれが終息の目処は全く立っていません!? 日本にいると北朝鮮のミサイル問題とオミクロン株だけがクローズアップされますが・・・・・・・世界はそれだけではないのです!? “もしかしたら中東や東欧で米ロの緊張が激化する間に、中国が台湾海峡を軍事支配する”・・・・・アメリカの注目がアジアから離れた隙に、中国が動き出すなどとコメントする方まで出てきていますが・・・・・!?唖然 単に市場を眺めて、価格が “上がった下がった” だけでは何も見えてきません!?唖然 今世界のあらゆる場所で一触即発の危機に瀕している、と考えなければいけませんね!?涙…
Vol.109 ≪ プラチナパラダイス!? ・・・・・・ ≫ 2022.1.21.
Vol.109 ≪ プラチナパラダイス!? ・・・・・・ ≫ 2022.1.21. 1 月 21 日、海外でも国内でも金価格は下落、プラチナ価格は上昇しました。 金価格については、アメリカの長期金利が高止まりする中、外国為替市場ではドルがユーロに対して上昇 した影響を受けているようです。 前日までの上昇から利益の確定売りに押されましたが、それでも終値は前日比で$1 も下がっていませ ん。その原因の一つとして、ウクライナ情勢が影響しているようです。 日本にいるとヨーロッパの出来事、それも情報量の少ない東欧の出来事ですから、ピンと来ないかもしれま せん。 ロシアのウクライナ国境付近への派兵、軍事演習は欧米諸国との間で非常に緊張を高めています。 この緊張は金だけでなく、貴金属類、コモディティ全般に上昇圧力を与えているようです。 金価格は微減でしたが、下がりきらない、下値は限定的の様相となっています。 今の金価格はインフレを懸念して、という理由のほかに、米ロ間の緊張=地政学的要因も関係しているよ うに思います。 簡単ですが、今日の金価格に対する市況をサラッとまとめてみました。金と一緒に高騰している貴金属の一つ、プラチナ。昔から(自分が宝飾品を扱っていた時期=32 年前!?驚愕・・・)何故か、金と比較されるプラチナ。 知っているつもりでも、どこまで知っているのか、皆さんの中にも疑問符をお持ちの方もいると思います。 そこである程度皆さんもご存知だと思います、そのプラチナのイロハを少しだけ・・・・・ 金とプラチナ、日本では高級品の代名詞のような 2 つの金属。 似て非なるこの金属を、いつもと異なる視点で比べてみます。 ・ 金は展延性に優れていますが、プラチナは延性のみ優れています ※展性・・・圧縮する力 延性・・・引っ張る力 cf鉛・・・展性のみ優れる・ 比重 金・・・19.3・ 融点・・・溶け出す温度・ 沸点・・・沸騰する温度※木造家屋の火災・・・・1100~1200°C・ ピッカーズ硬度・・・ダイヤモンドを押し付けてへこみぐあいから硬度を測定金・・・22~50…
Vol.108 ≪ 年末年始の動向とトピックス・・・・・ ≫
Vol.108 ≪ 年末年始の動向とトピックス・・・・・ ≫ 2022.01.18. あけましておめでとうございます。 既にこの言葉は使われない、1月中旬ですが・・・・・・久々の投稿?です。 今年の金価格は、海外でも日本でも “高値安定” に近い動きが続いています。 海外金価格では1トロイオンスあたり$1800を境に上下を繰り返しながら年を越し、現在は$1800前半を行き来しています。 また国内金価格も1グラム当たり¥7200~7400台を行き来したまま年を越し、為替の影響を受けながら現在も同じようなレンジで動いています。 昨年末のパウエル議長のFOMCの声明以後、テーパリングに留まらずその後の利上げ観測まで広がりました。 年を明けパウエル議長、ブレイナード副議長の両公聴会がありました。 そしてその前後からFRB各理事の発言が相次ぎましたが・・・・・・・いかにも3月利上げに向けた“地ならし”のような、雇用の回復・インフレ対策を前面にしたコメントが紙面を踊っています。 米・中央銀行であるFRB がテーパリングからそれを加速する、更にテーパリング終了と同時に利上げを公表し、更に更にFRBの膨れ上がった資産を早期に縮小することまで語っているのです!? コレは本来であれば金には逆風であり、海外金相場は大きく値を下げても何も不思議でない状況です。 実際に米株価は値を下げる銘柄が多く、米長期金利の指標となる10年国債の利回りは一段上昇しました。 しかし金価格は、下がっては上がり、上がっては下がり・・・・$1800ドルを超えて、$1810~30間の狭い範囲を行き来している現状です。 今の金価格はアメリカの長期金利の利回りやドルの強弱に反応して上下動を繰り返していますが、下がりきらない要因として、市場には強いインフレ懸念が払拭できない現状だと考えられます。 その為このまま引き締め政策が早まったとしても、市場心理としては “インフレ” という “魔物” を感じ取っている為安全資産への逃避を常に考慮する必要がある、というモノです。 実際に以前であれば金価格は大きく下落するほど長期金利が上昇しても、数時間後にはしっかり元に戻っているー金利は上昇したままーという状態が続いています。 この状態は3月まで続くのか・・・・・今月のFOMC後の声明を注視します。 個人的にはFRBが利上げに踏み切った直後に市場が反応し、今後の金価格の方向性を示すかな、それまではどちらとも言えない動きかなと考えていますが・・・・・どうでしょう?苦笑 最近の市場は特に “先読み” で動きますから、いつもの傾向のようにFRBが利上げに踏み切る直前には方向性が決まってしまうかもしれません。 最近は非常に速いペースで、しかも大きく世の中が変わります!?苦笑 コレもAIトレードのなせる業、なのでしょう。 ここで最近のトピックスを・・・・・ 金価格が1オンス当たり$2000を超えたコロナ禍の2020年、一年間の海外金価格の平均価格が公表されました。 ロンドン現物市場価格ベースですが、$1769.59 / oz ・・・・・・ この金額、どう感じますか? 参考に2020年の海外相場、最高価格は$2067.15 / oz 、最低価格は$1474.25 / oz 。 年間で上下差が$600近くもあったのですね!?驚 これを日本円に換算すると(2020年の平均T.T.S.¥107.77 /$)、1グラム当たり¥2,078 !?驚愕 1gあたりで2000円以上も上下差があったのです。 自身で販売しておきながら、改めて驚きました!?汗 金の世界だけではないと思いますが、やはり2020年は特別一年と言えますね。 そこで更に金の価格に限定して、2020年の前後と比較しました! 2019年 (T.T.S.平均…
Vol.107≪ 日銀・資金循環統計から、日本を憂う!?・・・・≫2021.12.22.
Vol.107≪ 日銀・資金循環統計から、日本を憂う!?・・・・≫ 2021.12.22. 先日、日銀より2021年第3四半期の資金循環統計が発表されました。 コレは日本のお金がどのように動いているかを確認する、結構面白い数値です。 下記に今年の9月末日現在の数字の一部を抜粋しました。 〇 家計の金融資産 前年同月比 5.7%増 ⇒ 1999兆8千億円 現預金 : 1072兆円 保険等 : 539兆円 証券等 : 335兆円 他 : 54兆円 過去を数字も眺めて気づいたことですが、この家計(この場合、個人とみなします)の金融資産総額が1700兆円から1800兆円、つまり100兆円膨れ上がるのに以前は3年を要しました。 同じく1800兆円から1900兆円へは、3年弱の年月を要しています。 昨年の9月末の数字はまだ1900兆円には至ってなく、約1年で100兆円も膨らみ、2000兆円に迫る勢いです!?驚愕 何年か前・・・・調べてみるとかなり前でしたが・・・・・・!?苦笑 自分で2014年に作成した、弊社社員向けの金取扱用の資料には・・・・・・ 地上に存在する金の総量 : およそ186,700t・ 日本人個人の金融資産 : およそ1,645兆円・ 〃 現預貯金 : およそ 870兆円 個人の金融資産は、約7年弱で21.5%以上も増加! 個人の現預貯金は23.2%以上も増加!! この数字は現状に不安を抱えた社会情勢を反映した!?・・・・ とは一言では言えませんが、誰もがそれに近い感覚、意識を持ったのではないでしょうか?? この資料の作成した2014年から今年2021年までの7年間、一体何が起こったのかを振り返ってみると・・・・・・ ふと2016~18年、ゆうちょB.K.の定額預金、集中満期(※)を思い出しました! ※2015年10月、ゆうちょ銀行の定額預金(定期預金)金利をメガバンクと同率にするという発表 当時翌2016~18年にかけて多数の満期を迎える口座があった・・・業界では“集中満期”と呼ばれ た。 多い年には、年間10兆円に近い“満期”を迎えるマネーがあるとされた。 2016年初頭から市場では、家庭用金庫、仏壇、金・ゴールドバーなど、金利が下がる口座に預ける代わりに、満期になった現金を“実物”へ換える動きが加速した この7年間での代表的な出来事として、2020年コロナウィルスもあるでしょう。 世界でコロナ禍での政府主導の給付金や様々な緩和策等も影響している、かもしれません。 低金利に緩和策・・・・・角度を変えてみると、非常に社会の為とも思いましたが、結果的に個人の財布の紐は・・・・・しっかり閉められたように感じます。 ちなみに前述の2014年の社員向け資料の抜粋部分を現在と比較すると・・・・・ 2014年 2021年・ 地上に存在する金の総量 : およそ186,700t ⇒ およそ 200,000t超・ 日本人個人の金融資産 : およそ 1,645兆円 ⇒ およそ 1,999兆8千億円・ 〃 現預貯金 : およそ 870兆円 ⇒ およそ 1,072兆円・ 地上の金の総量・日本円 : およそ 808兆円(※1) ⇒ およそ1,300兆円(※2)…
Vol.106 ≪ 南ア発変異株、市場は意外とモロく ・・・ ≫
Vol.106≪ 南ア発変異株、市場は意外とモロく・・・ ≫ 2021.11.29. 日本時間の取引終了後の11/26、WHO(世界保健機構)は、南アフリカ、ボツワナでの変異株に『オミクロン型』と名付けました。 まだワクチンの有効性が確認できない為、各国政府に緊張が走りました。 金融市場もまた、アジア時間帯から一気に警戒感が高まります。 その警戒感は、そのままNY市場へ波及しました。 NY市場は感謝祭明けの短縮取引で薄商いであったにもかかわらず、ダウ30種平均で一時$1,000超の下落!? 最終的に前日比$905安、今年最大の下げ幅になりました。 また他の主要株式指数も軒並み下落となりました(2%超の下落)。 反面安全資産とされる米国債に買いが集まり、国債利回りは急低下。 長期金利の指標となる米10年国債の利回りは、1.641%から1.477%へ急落となります(価格は上昇)。 更に昨年7月以来の高値で推移していたドル指数も、この影響で急落。 各主要通貨に対しても下落します。 先週まで1ドル¥115台で急激な円安含みであったドル円相場も、週明けの今日は1ドル¥113台前半で始まりました。 11月よりテーパリング(量的緩和策の縮小)をスタートした米・FRB。 インフレの進行、高止まりに対し、早期利上げを推奨する理事のコメントが紙上を賑わせました。 しかしこの混乱から、利上げ前倒し観測も後退しそうです。 12月3日の米・雇用統計と共に、中旬(15,16日)のFOMCは要注目です この様な市場環境から、安全資産の代表株・金価格は上昇します。 並行して原油価格が下落。 株式市場もほぼ全面安。 一時$1,816超を記録した金価格も、資金捻出=cash out の流れから上値を削る展開となり、結果$1,785近辺で終了します。 月末、週末の調整かと思いきや、一時的なキャッシュアウトでしたね。 気が付けば、先週半ばとほぼ同じ様な海外金価格($1,780台)。 1ドル¥115台だった先週は、国内金価格は¥7,400~7,300台半ばでした。 週明けの今日、1ドル¥113台の円高に振れると、¥7,200台後半。 変異株は心配ですが・・・・本日の日本は、世界で一番金・ゴールドがお徳に買える日となりました!
Vol.105 ≪ 昨年と今年の環境から金を考える・・・・・ ≫
Vol.105 ≪ 昨年と今年の環境から金を考える・・・・・ ≫ 2021.11.20. 様々な資料・文献を確認して、チョッと気になることを・・・・・・ 昨年から金価格の高騰が続いています。 昨年2020年は一年間の上下差が、日本円で2000円近くに振れたのです。 今年2021年はソコまで大きな差は出ていませんが、昨年に比べ “高値安定” とでも言いましょうか!?苦笑 しかし、この2年の金価格の上昇要因は大きく異なります。 昨年の6月後半からの価格高騰は、明らかに金ETFによる金価格の“盛り上がり”でした。 金ETFの残高が日に日に増え続け、金価格を“盛り上げた”上で先物市場が“破裂”したような上昇でした。 2020年の金価格上昇の要因は、金価格急騰 ⇒ 金ETF残高増加・・・・・このパターンです。 まず年前半から、コロナ禍で “巣籠り投資” の最適銘柄!?に金ETFが指名され?一般投資家の資金が流入しました。 徐々に上昇していた金価格に6月、機関投機家の資金が一気に流入し金ETF 残高は過去最大に膨れ上がりました。 金価格の底値が“盛り上がった”と考えて下さい。 反面今年の、特に9月以降の価格高騰は、完全に“先物主導”といえるでしょう。 金価格が上昇(急騰)しても、金ETFの残高は一向に増えないのです!? 更に、米・長期金利(10年国債利回り)の上昇に反応して下がったと思えば、現在では全く?といっていいほど、金利上昇にも反応しません。 更に更に、先日の経済指標・消費者景況指数(CPI)発表後、取組高は一気に増えています! コレはもう短期投機が中心に動いている、と判断できますね。 先物市場で金価格が大きく動いているのです。 ここで考えておくことは・・・・・・今の金価格の急騰は、一時的な可能性もあります。 短期投機が中心であれば、売り買いが交錯した状況が想像出来ます。 まぁそれでも大きく上がった価格が下がったとしても、それでも高い価格帯で落ち着く・・・・・ということも考えられます!?苦笑 長い目で見れば、まだまだ金価格は上を目指すと考えていますから、一喜一憂する必要はないと思いますけど・・・・・。 昨年はファンドをはじめ、機関投機家の資金が流入して史上最高値を更新しました。 その後決算期を迎え、利益確定売りが続き長期間(3ヶ月ほど)、金価格は下降線を辿りました。 そしてその年末には、今の価格帯=新しいステージで価格を構成しています。 日本国内の金価格で言えば、既にグラムあたり7,000円の時代であり、更に上を目指しています! 上を目指している今年。…
Vol.104 ≪ ふとした記事から“お金”を考える・・・・ ≫ 2021.11.18.
Vol.104 ≪ ふとした記事から“お金”を考える・・・・ ≫ 2021.11.18. 8 月の最終週からほぼ毎週、日本中を駆けずり回る日々を過ごしています。来月 12 月中旬までのロングラン。 そして毎朝、金相場の価格の確認から、為替、そして国内小売価格を想定し在庫金額と照らし合わ せ・・・・・・大きな動きや想定外の動きに対し調べることも、ほぼ日課・ルーティンになってしまっています!? その出張の移動中、様々な情報、記事の中からある“言葉”を見つけました。 普段であれば何も気にせず流してしまうような“言葉”・・・・・・何故か気になり、その“言葉”について鋭意情 報収集を始めました!?苦笑 その言葉とは ・・・・・・ “キャッシュレス” これといって珍しい言葉でも何でも無いのですが・・・・・・そんな言葉ですが、記事を読むうちに様々な光景 が浮かび上がりました。その中で今回一番に驚愕したことは、中国についての記事です! 世界の国の中でも異常?と思えるほどキャッシュレスが進む(と勝手に思っています!?) 中国では、今何故 か “自動販売機” が急増しているそうです!! 自分が過去に滞在経験のある中国の都市は、上海と広州だけですが・・・・・・。 私が思う中国は、元々硬貨など少なく、更に紙幣と同じように状態が悪すぎる為、また国民性?や治 安?を考えると、自動販売機自体の設置など論外!?と思えた国の一つです!?苦笑 それが主因とは言いませんが、キャッシュレスという生活様式の変化がドンピシャ? と浸透し、またコロナ禍の 接触を避ける意味も相まって自動販売機が一気に普及したというのです! 失礼を承知でまず感じたことは、『中国でも自動販売機が普及するのかぁ!?』・・・・・と驚きを超えて、世の 中の変化に取り残されたような気分でした!?苦笑 中国で激増する自販機。 その殆どがキャッシュレス! 更にその自販機の中には、硬貨の投入口を塞いだものまで登場したとか・・・・・。 硬貨の使用を“禁じる”自販機、硬貨を受付けない自販機が主流というのも、何か時代の変化を感じさせ ると共に、ヘンに納得してしまうのは昭和生まれの自分だけでしょうか? それでも設置場所は、駅構内、空港、ショッピングモールなど・・・・・やはりというか人目の付く場所ばかりで、 日本のような裏通りの路上!?というロケーションではないようです。 その反面といえるのか、中国では銀行…
Vol.103 ≪ 騰勢強めるNY金価格!?・・・・≫
Vol.103 ≪ 騰勢強めるNY金価格!?・・・・≫ 2021.11.11. 11月になりかなり激しく動き出した金価格。 米・主要経済指標から、今までとは異なる動きも見え始めました。 ここ数日のチャート表を追いかけると・・・・・次項参照・ 11/4 19:25 $1,777.48 ↓ 11/4 23:40 $1,798.40 + $20.92 この間 4時間15分での上昇 およそ22時間後(上下動を繰り返していた時間)・ 11/5 21:40 $1,93.12 ↓ 11/6 02:05 $1,815.02 + $21.90 この間4時間25分での上昇 およそ116時間後 ⇒ 4日+20時間(静かに上下動を繰り返していた期間)・ 11/10 22:00 $1,827.78 ↓ 11/10 23:50 $1,865.14 + $37.36 この間たった 1時間50分!? この間に発表された経済指標と合せると、仮説が立ちますね。 ただし、11/10は今までとはチョッと異なりそうです。 米10月のPPI(Producer…