Vol.115 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・前編 » 2022.07.26.
Vol.115 ≪ 特別な年の前半に・・・・・・前編 » 2022.07.26.
2022 年は近年稀にみるという表現では済まされない、そんな “歴史的な” 年を過ごしていますね。 後世には、コロナと合わせて、いや間違いなくそれ以上に大きな転換期として記憶に刻まれると思います。
世の中の “秩序” というものが崩れ、その次に来るものが見出すことが出来ずにもがいている・・・・・・・それが今の状態に 近いのではではないでしょうか?
一昨年から昨年(2020~21 年)にかけて世界中が分断され既にその予兆があったと感じた途端、大きな波に飲み込まれ たような、そんな世の中になってしまったようです。
さて既にそのような 1 年の半分を過ぎていますが、何となくではなく、しっかりとその間の流れを押さえておきましょう。 そこから現在の、そしてこれからの仮説が生まれれば幸いです。
もちろん金価格について、ですよ!笑
1 月の国内金価格は\7,403(税込=以下国内価格は同様)でスタート。その 2 日後の 1/5 に¥7,492 をつけて、 徐々に値を下げていきます。
海外金価格は、1 オンス当たり$1,803(以下海外価格は同様)から始まり一時$1,814.60 まで値を上げますが、こちら も徐々に値を下げ$1,786.6 まで落とします。
1 月のドル/円 為替相場は、¥116.16/g から¥115.25/g まで値を下げていきます。
前月の米・FRB による利上げ示唆が、市場にインフレ抑制による反動から経済減速懸念を生み出しました。
2 月になると欧州では“キナ臭い” 動きが目立ちだします。
¥7,368 でスタートした国内金価格は、2/22 に¥7,791 まで跳ね上がります。
この金額は 2020 年に記録した、この当時の国内金価格に最高値更新となりました。(税込価格) 海外相場でも、2/1 に$1,796 だった価格が、ロシアのウクライナ侵攻によって$1,926/g まで跳ね上がりました。 この月のドル/円相場は、まだ¥114.37/g(2/3) ~¥115.59/g(2/10) の範囲でした。
以前にも記しましたし、現在各地でのイベント会場でもお話ししていますが・・・・・ウクライナ侵攻で一時影が薄くなりましたが、 アメリカによる緩和策の縮小+0金利政策の終了= “利上げ” はかなり進行していました。
この時期では既に、市場は 3 月の利上げを織り込み済みで動いていました。 ウクライナ侵攻で金価格は目立った上昇をしましたが、その前にインフレ懸念、経済の減速懸念によって底値が膨れ上がって いたと考えられます。
そうです! この時からロシアによるウクライナ侵攻が、金価格上昇の主因ではない、と考えていました。 ですから(特に国内小売金価格は)ウクライナ戦争が終わっても、金価格は大きく下がることはないだろうと考えています。
そして3月。 国内金小売価格は3/1に¥7,795と2月の最高値を更新したと思ったら、翌日には¥7,928!驚 3/7 月曜日には、前週の終値から+¥151! 1 グラム当たり¥8,109 を記録しました!!驚愕 この日から現在まで、国内小売価格は¥8,000 を割ったことがありません!?愕然 実はこの週末、欧州最大の原子力発電所(ザポロジェ)をロシアが制圧。 発電所が火災を発生した報道が世界を震撼さ せました!
海外金価格は 3/1 $1,900.70 だったのもが、3/9 に$2,043 を超えました!!驚爆
為替相場でも、¥114.83/$ (3/2) だったモノが、3/29 には¥123.59/$ と、1 か月間で\8.76 以上も円安が進行 しました!?
今回は、1~3 月の変化を取り上げました。 何となく思い出していただけましたか???笑 この続きの 4~6 月は次回に。
この時期自分自身が強く感じたことは・・・・・・
“尋常では無い” という表現も当て嵌まりますが、今の世の中を自分では “過去の経験則や傾向は通用しない世の中にな ったのではないか” ・・・・・と思うようになりました。 世の中(金市場、それを取り巻く環境)の動きが、早過ぎて大き過ぎます!?驚
またもう一つは、日本がどんなに核兵器廃絶を訴えても今一つ変化を感じなかったにも関わらず、欧州の原発に “事故” 発生の報を受け、世界中の市場が一気にざわめきだったこと・・・・・危機感とういう点では、海の向こうの遠い日本ではもう 一つも、陸続きの欧州での事故に “市場” は敏感に反応する、ということでしょうか??
ウクライナ侵攻が世界の、世の中の分断や秩序の崩壊とは言い切れないかもしれません。
コロナが落ち着き始めて新しい “アフターコロナ” を模索しようとしていた矢先、世界中が大きな変化の真っ只中に迷い込ん でしまったようです。
更に今年はそれだけではなく、過去に例を見ない世界中の量的金融緩和策の終焉、そしてゼロ金利政策から利上げ政 策へと、金融の世界も様変わりします。