金の独り言

Vol.113≪世界情勢にゆれる金価格・・・・・・ ≫            2022.2.19

Vol.113≪ 世界情勢にゆれる金価格・・・・・・ ≫  2022.2.19.

 今年に入り小刻みに動いていた金価格。

この2月、また新たな展開を迎えるような、そんな動きを感じました。

チョッと難しく受止められるかもしれませんが・・・・・『世界の出来事』を簡単ですが振り返ってみます!

先々週は3月からアメリカで始まる利上げ観測の中、米・労働市場の動向が注視され、週末の米・雇用統計で大きな“サプライズ”がありました。

一気に3月・利上げを織り込み、年5~7回の利上げ回数が語られる段階に入りました。

そして先週末から今週にかけて、一段と大きな動きがありました。

先週末には米・CPI=消費者物価指数が発表され、前月の7.2%、市場予想の7.0%を大きく超えて7.5%!・・・・・・40年ぶりの高水準だそうです!

そして今度は3月の利上げはほぼ確定、0.25%でなくいきなり0.50%スタート案が紙上を賑わせます。

また米・長期金利の利回りも2.0%を超えて、インフレの進行を強く印象付けました。

今までの傾向であれば、金価格はこの段階で急落したでしょう。

ところが一時的に下落するも、その後長期金利がやや軟化すると金価格は力強く上昇に転じます。

翌日、日本は祝日でしたが・・・・・その未明、米政府はウクライナの米国人に対し48時間以内に国外退避を命じました!?驚

ウクライナ情勢が、世界中に緊張を走らせました!

1オンス当たり$1,850をなかなか超えられなかった金価格は、長期金利の軟化から$1,860台へ。

その後ウクライナ情勢の緊張から、一気に$1,880を超えていきます!驚愕

この間日本では、3連休前のノンビリムード!?苦笑

2/10の日本の金・税込小売価格は、1グラム当たり¥7,536。

その週明け2/7・月曜に比べても、プラス¥100。

そして3連休の中日2/12は、ウクライナ情勢急変から¥7,636!

週明けから物々しい市場関係者のコメントが溢れる中、ウクライナ・ゼレンスキー大統領から “2/16にもロシアが侵攻する情報がある・・・・・・” 侵攻される側?“から“侵攻される予告!?”まで飛び出します!?驚愕

そして自国民に結束を呼びかけますが・・・・・後日2/16の現地映像では、空港で合唱隊による“結束の歌”が始まったり、折角の休暇をドバイで過ごす人がいたり・・・・後日の報道ですが、何か違うような!?唖然

しかし、一時長期金利の再上昇から落ち着つきかけたかに見えた金価格は、ここで反騰に転じます!

その現地時間2/16、ロシア国防相から “軍事演習が終了した一部地域から軍隊の撤退を始めた” というコメント。

撤退状況のビデオまで公表しました!?

コレにより金価格は$1,880台から$1,840台後半まで、一時$30以上下落します。

その後直ぐに、米・バイデン大統領は、ロシアの撤退報道を否定。

更にNATO軍報道官も、“国境周辺に緊張緩和の兆しは無い”と表明。

急落した金価格は再び上昇へ転じます。

海外相場は$1,880後半から$1,900を超えてきました!

日本では週末2/18の金・税込小売価格は、1グラム当たり¥7,761!驚

日本の小売最高値に近づきましたね!?苦笑

午後には$1,900を挟んだ揉み合いの状況になっています。

何度か目を通していただいている方々には、金価格の計算式のおさらいですが・・・・・・1オンス当たり$1,900ということは、1グラム当たり$61を超えます。

$1が¥115の為替相場であれば、単純の¥7,000超!?

消費税込の小売価格であれば、10%を加算します!

$1,900/ozで¥115/$ の状況は、¥7,700を完全にオーバーします。

一昨年の最高値時とは、世界の環境が異なります。

今回の金価格の上昇要因は、本来値が下がると思われていた利上げ観測の中でもインフレへの懸念がかなり高いと考えられます。

経済指標の数値は、過去〇〇年ぶりの高水準、などの連発です。

その様々な数値報告が逆にインフレの高止まり、更なるインフレの進行を懸念する原因の一つになっていると考えられます。

またその様な状況下で、ウクライナ情勢も大きな懸念となっています。

今回については、米・タイガーチームの一般向けに公表するリアルな情報が、金融市場だけでなく、世間一般にまで緊張、混乱を高めているようにも思います。

このタイガーチームとは、米・諜報機関や国防省など、政府の極秘情報を扱う部門が、事前に一般公表しています。

本来の目的は、事前に公表することで実際の侵攻を抑制すること、のようです。

さて金価格に話を戻すと、インフレ懸念が増大して$1,850を超えてウクライナ情勢に緊張が高まり$1,880台へ。

ロシア軍撤退報道で$1,850台へ急落・・・・・$30~50がウクライナ情勢の影響と考えられます。

金価格は今、本来“逆風”であるハズの米・長期金利の上昇や米・FRBによる利上げ観測をも覆すほどのインフレ懸念に支えられている、とも考えられます。

しかし過去にもこのような“逆風”要因が取除かれた時、新たな“ステージ”で価格構成が展開されました。

戦争はおそらく誰も望んでいないと思います。

ウクライナの国民はもちろんロシア・プーチン大統領でさえ、望んではいないと考えています。

個人的には、プーチン大統領が“大国・ロシア”という使用した段階で、発想のレベルが非常に低いと感じました・・・・・・本当にその様な意味で使用したのか、日本語訳も世論を分断しそうな気がします。

また外交の交渉時に軍事力を背景に物事を進めるやり方は、ロシアの外交レベルが朝鮮半島のアノ国とさほど変わりないと考えるのか、世界がそのレベルにまで下がりきったのか・・・・・・心配と同時に考えさせられました。

報道ででてくる政治家-プーチンやバイデン含めーが、皆本国では政治的苦境に近い状況であることも大きな不安要素です。

このウクライナ情勢が、世界の“大国”の代理戦争・紛争にならないことを願って止みません。

民主主義と社会主義・・・・・忘れかけていた言葉で、世界が分かれないことを願います。

こんな時代の金。

世界情勢と併せて、今後も要・注目です!

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