金の独り言

Vol.110   ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫                2022.1.24.

Vol.110   ≪ スーパーバブル!?か地政学的リスク!?・・・・ ≫                2022.1.24.

先週の米・株式市場では、異常とも思える動きが見られました。

米国では今インフレ高騰が続き、FRB(=米中央銀行)はテーパリング(緩和策の縮小)から利上げを前提に動き始めています。

その様な中で先週、3日間連続でNY市場では引け1時間前から急落を繰り返していました。

 様々な要因が挙げられているようですが、米・著名投資家や運用会社CEOなど、メディアや自社ブログで“バブルの終わりの始まり”やら“・・・・の終焉”という表現を多用していました。

中には“米国株のスーパーバブル暴落”という、かなり辛辣というか乱暴というか・・・・ソコまで警戒を促しているものまでありました。

NY市場でも米国株を避ける動きが見られ、ポートフォリオを外国株に分散することを推奨しているようです。

この場合通常欧州株に偏るのですが、なんと驚くことにアジア株、その中でも日本株を推奨するものまでありました。

更に、ヘッジとして貴金属=金・ゴールドを推奨する動きまで見受けられます。

 個人的な意見ですが、“株屋さん”(=投資会社、銀行含む)が金などの貴金属を推奨することは尋常なことではないな、と考えています。

それもかなり異様な事態、と捉えるケースがあります。

 一昨年のバンクオブアメリカ、ゴールドマンサックスなどの投資銀行が顧客宛レターで、金価格をそれぞれ向こう18ヶ月間に$3,000、6ヶ月間に$2,000を提示した時、驚きと同時に一種異様なものを感じたことを覚えています。

そして今回は、米・運用会社GMOの創始者による寄稿が話題に上がっています。

一説には、米ITバブルやリーマンショックなどのバブル崩壊を予測した方のようです!?驚。

益々今週のFOMC(米国版・金融政策決定会合!?) は注目に値しますね!

米国株のバブル崩壊ともなれば、利上げなどは明らかに逆効果になります!?

またこれも個人的な見解になりますが、前述の“先週までの米株価の動き”については、地政学的要因も関与している・・・・・とも感じています。 特に週末の21日のNY市場では、クロージングベルの最中ダウが$50近く急落したようです!?

週末中にウクライナで新たな展開があったら・・・・などの投資家心理が働いた、と考えるのは自分だけではないように思うのですが!?苦笑

金市場を通して世界を眺めると、今の世界は地政学的リスクに満ち溢れています!?驚

前述のウクライナの米ロ緊張は、様々な市場へ影響を強めています。 単にロシアと欧州の中間に位置するウクライナの治安、ということだけではないようです。

 

アメリカの“覇権”にも関わるモノのようにも見えます。

ソコへ欧州との関係まで絡んでいるようなので、コレはかなり危険な状況と考えられます!?汗

またつい先日、中東でもイエメンの武装過激派がUAEに対しドローン攻撃を仕掛けました! 

それもアブダビの国営石油施設の直ぐそば・・・・・・・・原油価格の高騰もコレが主因とは言いませんが、一因になっていることは事実でしょう。

そしてカザフスタンの国内政情不安に、ロシア軍を中心とした治安部隊の派兵もありました。

こちらは前大統領への疑惑から、現政権への不満も含まれているようです。 

更に相変わらずですが、南アフリカの政情不安もプラチナ価格の高騰の一因になっています。

こちらも前大統領の不正疑惑に、支持派と反対派がまるで映画の様に市中で激突しているそうです!?

その為に1800名もの警官が動員されたようです。

南アの治安の悪さはあらゆる面で報道をされていますが、それぞれが終息の目処は全く立っていません!?

日本にいると北朝鮮のミサイル問題とオミクロン株だけがクローズアップされますが・・・・・・・世界はそれだけではないのです!?

“もしかしたら中東や東欧で米ロの緊張が激化する間に、中国が台湾海峡を軍事支配する”・・・・・アメリカの注目がアジアから離れた隙に、中国が動き出すなどとコメントする方まで出てきていますが・・・・・!?唖然

単に市場を眺めて、価格が “上がった下がった” だけでは何も見えてきません!?唖然

今世界のあらゆる場所で一触即発の危機に瀕している、と考えなければいけませんね!?涙

 そしてこれらの地政学的要因を考慮しつつ、前述の各著名人の方々は“米・株式市場はバブルの終焉を迎えている”という表現をしている、と考えると、なんとなく合点が行くのは自分だけではないでしょう。

金市場では、それらの動きに敏感に反応した年明けだったといえるでしょう。

反応といっても、下がりそうで下げきれない、上がりそうで上がりきれない・・・・・そんな価格形成だったと思っています。

日中に上下動を繰り返し、また振り出しに戻る・・・・・・・その様な動きも先週には変わってきたように感じました。

米株価の下落から資金が流れ、1.9%を超える利回りの米・10年国債にその資金が集まったようです。

その結果、一時的に金価格は下げるものの、$1830ドル台では新たな買いが入り上昇・・・・・・・年末年始よりも一段上げて、上下動を繰り返しています!?苦笑

今週のFOMCでは、年内の利上げ回数まで言及されると予想されてきました。

実際にどのような内容になるのか、議論をするのか、アメリカ国内だけでは済まされない経済状況にどのように対処するのか、非常に注目です!

全体的に“タカ派”傾向が強くなったとされる、そのFRB。 

インフレ対応を最優先とするバイデン大統領から任命を受けたパウエル議長、ブレイナード副議長・・・・・・現在の市場環境を第一に考えると以前のように利上げ先送り、という訳にはいかないようにも見えるのですが!?

経済面でも政治色が全く無いとは考え辛い、そんな環境になっていると考えるのは自分だけでしょうか ??苦笑

金ETFの最大銘柄・SPDR ゴールドシェアの残高が1日で一気に27トン以上も増え、昨年8月以来の1000トン超!?

5ヶ月間かけて減少していたものが、1日で・・・・・・!?驚愕

更にビットコインも暴落と、荒れたような市場に見えますが・・・・・そんな中、金の安定性が際立ちますね!

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