• 金の独り言

    Vol.146 ≪ ドルの国際通貨=覇権について考える・・・・・ ≫ 2023.8.21.

    Vol.146 ≪ ドルの国際通貨=覇権について考える・・・・・ ≫ 2023.8.21. 最近様々なコメントの中から、自分が考えていることと非常に近い、面白いコメントを見つけました。 ご紹介と共に、最近の金を取り巻く世界と併せて考察していただければと思います。 ご存じの通り、最近の国内金・小売価格は為替に大きく左右されます。 これは”円安の為”と一言ですませば、それ以上の理由もなく終わりです。 以前ココでも記しましたが、現在は”円安ではなくドル高”と考えています。 ドルの独歩高の為、世界中の通貨が下落しているのです。 そう考えるのは何故か!?・・・・・ドルが覇権を失いかけていたところに勢いが出てきた・・・・これだけでは正しくはないように思います。 底堅い経済を背景に米国へ世界の投資マネーが流れてきた。 その為ドルが買われドル高になった・・・・・これはかなり近いようにも 思います。 では何故流れてきたか・・・・・・!?そこでドルに対抗!?してきた流れ、つい”この前”までを振り返ります。 1999年 欧州共通通貨・ユーロ誕生2000年 サダム・フセイン、イラク原油決済通貨をドルからユーロへユーロ紙幣流通開始 2003年 イラク戦争開始国連にて拒否権を持つ常任理事国、仏・露・中がイラク戦争に反対表明 米は単独で開戦。開戦大義は”大量破壊兵器” ⇒ “無し” イラク原油決済はドルへ戻る2006年 ユーロ紙幣量がドルを超える2007年 原油価格高騰で沸くロシア・プーチン・・・”ルーブルを世界通貨”発言!?まで飛び出す 2008年1月 ジョージ・ソロス、”現在の危機はドルを国際通貨とする時代の終焉”という超爆弾発言!?9月 リーマンショック2009年 米・中2大国時代の始まり・・・・・・ “この前”までは、このような流れだったと思います。そして最近ではウクライナ戦争を端に、SWIFT から除外されたロシアの”人民元圏”参入が目立ちます。 またブラジル、アルゼンチンの中国貿易では人民元決済が行われています。 更に南米共同体では、”南米共通通貨構想”が復活しています。 これはユーロ誕生に刺激を受けたのか、以前にもこのような”構想”は生まれていました。 また中国中央アジアサミット-9 か国が加盟-では、”運命共同体”を創ることが合意され、中央アジアでは将来、”人民元圏”は ほぼ確定的とも考えられています。この中には中国の他、インドも加盟しているところがポイントです。世界では、明らかにドル離れが加速しているのです。 いつまでも以前からの”大きな傘の下”で先進国ぶっている国は、もっと自分の足元を見据えるべきですね!?…

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    Vol.145 ≪ 日米の GDP と為替市場の現在について ・・・・・・ ≫ 2023.8.17.

    Vol.145 ≪ 日米の GDP と為替市場の現在について ・・・・・・ ≫ 2023.8.17. 早速!?久々の昨日・コメントから質問を受けましたので、ご返答を。 先日米・7月の小売売上高の発表を受け米・長期金利が上昇し、ドルが対主要通貨で上昇しました。 この結果を受けて為替市場では円安が進行、金価格は下落した、と記しました。 それに対して、日本の GDP は上昇したのに円安とはなぜ?・・・・・というモノです。 確かに、先日の報道では4‐6月期のGDPは1.5%プラス。 日本のGDPは年率6.0%となり、金額にすると日本のGDPは 過去最高の 590 兆円に迫るモノ、なる記事もありました。 自分は経済の専門家ではないのですが・・・・・専門家のコメントを借りれば、GDP の控除項目となる実質輸入の減少でプラス成 長の 7 割を占めるとか。 この実質輸入は国内需要によって左右されるので、実質的な国内需要が減少したことになります。実質 GDP の民間需要は大幅なマイナス。最大の原因となっているのが実質個人消費。 表向きの数値の詳細を精査すれば、実質的な国内経済は決して良くない、ということを示している・・・・・。自分ではかなり分かり易い表現、納得の説明と感じましたが、いかがでしょうか??また今の為替市場は、我々からすれば “円安” も、実質的には世界中が “ドル高”。 中国の不動産バブル崩壊で景気が失速する中、米・景気は根強い数値が並びます。 世界の投資マネーがアメリカに引き寄せられている・・・・・これが現在の為替市場です。 この為替市場のポイントが米・景気や FRB の金融政策によって左右され変化する状況であることは、皆さんもある程度ご理解い ただけると思います。 よって日本国内の事情を基に現在の為替市場を語っても今一つピンとこない、と感じているのは自分だけではないと思います。 見方を変えれば “円安”…

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    VOL.144 ≪ なんと 2 か月ぶり!? ・・・・・ ココのところの金価格 ≫ 2023.8.16.

    VOL.144 ≪ なんと 2 か月ぶり!? ・・・・・ ココのところの金価格 ≫ 2023.8.16. かなり久しく間を取ってしまいました!? 苦笑 個人的にも仕事上でもバタバタで ・・・・・ あまり関係ありませんね。 日本でもまだお盆休みの延長のようです。海外でもサマーホリデイズの真っ只中!? ・・・・・ スイスでは先週ホリデイズは終わっているのに、スタッフはまばら!? 苦笑 日本では静かな市場でありますが・・・・日本での金小売価格は、2023 年 8 月 16 日現在 1g あたり ¥9,850(税込)。 ここ数日 20 円前後の動きです。ウチでは明日 17 日から本格的に受付を開始する為、今日は静かな一日です!?苦笑 そんな中今日というよりココのところの金価格は、海外の金相場+為替相場を見れば実は “超格安” なのです! まずいつものことですが、今日の金価格:1g あたり¥9,850 は 『金相場』ではありませんよ!これは税込小売価格。 この税込小売価格のチャート表を見せて『金相場が・・・・、相場の動きが・・・・』という方々を、いやというほど見てきました。…

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    Vol.143 ≪ 特番!? ・・・・・ 貴金属の買取に関してもっと知ろう!編 ≫

    Vol.143 ≪ 特番!? ・・・・・ 貴金属の買取に関してもっと知ろう!編 ≫2023.6.1. 貴金属の買取には大きく分けて、1.インゴットの買取2.地金類の買取上記 2 種類が一般的です。 しかしこの2つの買取は、それぞれ全く異なるモノ、と知っておきましょう。 次に、世間一般に知られている今日の『金価格』とは、インゴットの取引価格であることを知って下さい。 今日の『金価格』は、リングやネックレスの買取金額ような『地金類を対象にした価格』ではないということです。 これについてご存じない方が、世の中にはかなり多く!? ・・・・・ 本当に間違えられやすいモノです。 例として、2023 年 5 月 16 日の公表されている金価格は、1g あたりの小売価格は¥9,752。同日の 1g あたりの買取価格は、¥9,638 ・・・・・・ 公表する貴金属会社によっても微妙に金額が異なります!? 苦笑 これは、インゴットの 1g あたりの取引価格であり、地金の取引価格ではありません! ですから、先祖代々受け継がれた『10g の純金の指輪』の金額は、\9,638 x 10g ≠ ¥96,380 ➡ 絶対にありえません! この指輪は『金製品』ですから、インゴットの取引価格では計算出来ないのです!『インゴットと金製品では、取引価格が異なります』この点はしっかり理解して下さい! 次に…

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    Vol.142 ≪ トリプルボトム!? ・・・・・・ ≫ 2023.5.25.

    Vol.142 ≪ トリプルボトム!? ・・・・・・ ≫ 2023.5.25. なかなかモノごとは思い通りに進まない、そう感じる今日この頃です!? 某貴金属会社の発表する国内の金価格に関しても、自分の計算よりも “やや高め” 設定!?に思うのは ・・・・・ 勝手な思い込 みなのでしょうか?? NY 金価格は下落傾向も為替の影響を受け、国内金小売価格は微増微減を繰り返しています。そんな中で今日は、チョッとだけ初~中級!?編を。 毎朝の通勤時のルーティンになってしまった!?チャート表の NY 金価格と為替相場から算出する小売価格計算では、(その時々に よりますが)多少の誤差(=移動コスト)が生じることは経験から慣れてしまいましたが ・・・・・・ 。 その誤差がプラスであれマイナスであれ、その理由を考えてしまうのです!? 汗 そんな時何気なく見ていたチャートで、気づいた点と今後の展開についてご報告します。 国内金小売価格の元というか、基準になっている NY 金価格は、米・金利高、ドル高に上値を抑えられている現状です。6 月の米・追加利上げが見込まれる中、上値を追いづらい、そんな状況にも見えます。 またほとんど答えが見えているためか、 “米・連邦債務上限引き上げ問題” 協議も難航しているようですが、まだ市場には危機感 が感じられません!?そんな中で下がり続けている NY 金価格のチャートを広げてみると ・・・・・・ なんと、トリプルボトム(逆三尊)に近い形が出来てい ました! 驚ホンの一週間ほどですが、チョッと下がり過ぎもきれいな逆三角形!? もうひと “ヤマ”…

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    Vol.141 ≪ 急に出会った疑問の声から・・・・・・・ ≫ 2023.5.18

    Vol.141 ≪ 急に出会った疑問の声から・・・・・・・ ≫ 2023.5.18 今日はお客様からの声を ・・・・・・・我々からすると当たり前でも、一般の方からすれば腑に落ちない、そんなことが金の世界にもよくあります。皆さんが “分からないこと“ を、我々が “分かっていない” ・・・・・・ どの世界でも同じですが、この溝が埋まらない限り金に興味と 関心を持っていただくのは難しいと実感しています。 2023 年 5 月 18 日、ある方から質問がありました。 『株価は上がってきたのに、金価格は下がるどころか更に上がっている・・・・』 というモノでした。内容は、・ 最近の日経平均も 3 万円を超え、株価が明らかに上昇している・ (おそらくニュース等で)コモディティは下落したと聞いた・ 株価が上昇しているのに金価格(国内の金・小売価格)も上昇している というモノです。日本の株価上昇は、外国人投資家の単に “避難所” であり、このまま上昇を続けるのか ・・・・・ という疑問は、今回の自分へ の質問の趣旨とはズレますので省きます!? 苦笑 まず今日、5 月 18 日(日本時間)の前日、米・バイデン大統領、共和党・マッカーシー下院議長それぞれから、米・債務上限問 題は来週明けには解決する、というコメントが報じられました。 これにより市場を覆っていたデフォルト・リスクが取り除かれ、楽観的観測が市場にとって代わったようです。 更に、米・FRB…

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    Vol.140 ≪ ざわつく G.W.を終えて ・・・・・・ ≫ 2023.5.15.

    Vol.140 ≪ ざわつく G.W.を終えて ・・・・・・ ≫ 2023.5.15. 既にご存じの方も多いと思いますが、米・中堅銀行のファーストリパブリックバンクが破綻しました!? そして米最大手銀・JP モルガン・チェースが買収、という発表がありました。 前回 Vol.139 を仕上げた、ほんの 1 時間後の発表でした!? 驚 日本では G.W.の真っ只中の出来事です!? 啞然現地時間では新しい月(5月)の始まりであり、週明けに合わせた発表です ・・・・・ そしてコメントも『金融システムの安定を図 り・・・・そして銀行システムは盤石であり・・・・・』、週末~異例の土日対応、週明けの取引前の発表は、スイス第2の銀行である クレディスイスの破綻の時と同じですね!? 今回もかなり綿密な “取引” があったように思います。振り返ると、4 月の最終週にファーストリパブリックバンクの株価は暴落しました。40%以上下落した翌日には更に 30%の下落 ・・・・・・ 当時の NY 証券取引所では、1 日の間に 10 回の取引停止時間が あったそうです!? 騒然 週末には金融当局の管理下に置き事実上破綻も、すぐに売却先の『入札』を実施!? 土日には米最大手 JP…

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    Vol.139 ≪ 最高値更新 ・・・・ 為替のイタズラ!? ≫ 2023.5.1.

    Vol.139 ≪ 最高値更新 ・・・・ 為替のイタズラ!? ≫ 2023.5.1. 3 週間ぶりのコメントです。4 月も色々あり過ぎて、気づけばもう 5 月 ・・・・・・・ !? なんと!1g あたり¥9,649 ・・・・ 5 月 1 日の税込・国内金小売価格です! 驚 もちろん史上最高値です。 2023 年 3 月 13 日に国内での税込小売価格は¥9,000 台になり、これを割ることなく 5 月になってしまいました。 4 月には 4 日連続更新を含む、5 日の最高値更新を記録しました。 そして 5 月の初日に更に更新…

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    Vol.138 ≪ ステージが変わった!? その内容 ≫

    Vol.138 ≪ ステージが変わった!? その内容 ≫2023.4.7 金価格の高騰、高止まりが続いています。 そんな中でも,ありがたいことに注文は絶えません。さすがに最高値の日の注文は 1 本、売却の依頼(それでも 7 本)の方が多かったのですが、その前後の日には売り買い交錯!? 今日(4/7) は 1g あたり¥9,397。それでも売却はゼロ、販売は 7 本!? 驚このような状態が続くと、個人的には 9,000 円台に慣れつつあるな、と感じます。 個々それぞれ思いや考えはあると思います。 自分が相談された時の答えは、その時の国内小売価格に関係なく『お金がすぐに必要であれば売って現金化、今すぐに必要とし ていなければ売らずに保有』 ・・・・・ 金は “貯蓄” と言っている以上、必要に応じて現金化は “正しい” 金の保有法です! さて前回ホンの少しだけ専門的な内容を交えて解説しましたが、チョッと難しすぎる、もう少し分かり易く ・・・・・ などのご意見を頂きました。自分の日本語力の無さを痛感しつつ、『0 から学ぼう! ・・・ セミナー』の初心にもどって振り返ります。 前回は金価格の変化として大きく 2 つの要因を上げました。1 つ目に『ロールオーバー』。2 つ目は銀行をはじめとする『金融システムへの不安』。…

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    Vol.137 ≪ ステージが変わった!? ・・・・・ NY 金価格 ≫

    Vol.137 ≪ ステージが変わった!? ・・・・・ NY 金価格 ≫ 2023.4.5. 3 月 31 日、日本の金小売価格は税込 1g あたり¥9,385 の過去最高値を更新しました! そして期が変わって本日、1g あたり¥9,443 となり 3 月 31 日の価格を更新しました! 驚 正直に言って早すぎますね!?苦笑 昨年夏ごろから価格について尋ねられるたびに、『¥9,000 台は時間の問題、5 年で¥10,000 台の大台』と答えていました!? 以前は『10 年で・・・』 だったのですが、コロナ禍以降のスピードの早さから『5 年・・・』 に変更しました!? 苦笑 自分でも思い切って早めたのですが ・・・・ それ以上の速度です!? 汗振り返れば、昨年は 3 月…