Vol.73 いきなりトピックス!?・・・・・
Vol.73 2021.3.9. 『英金融サービス会社グリーンシル・キャピタルは英国裁判所に会社管理手続きを申請。事実上経営破綻した・・・・・』 『スイス金融大手クレディ・スイスグループが関連ファンドの新規開設や償還を停止し・・・・・』 よく経済紙にある、金融関連企業の破綻記事。 関連していた企業名なども列記し、その被害に大手が絡めばそれなりに注目を集める・・・・・・今回もそんな記事の一つと思っていました。 ただ今回は、その文脈上に『ソフトバンクグループ』と言う言葉と、大手の凍結から1週間で破綻申請が出されたこと、そして何より『売掛債権を対象にした金融を手掛け・・・・』 この文章を見た途端、最後まで読破!?し、更に色々と調べ始めました!?爆 日本の皆さんもご存知の『リーマンショック~正式には、Financial Crisis』・・・・・コレはいきなり当時の米大手銀行・リーマンブラザーズが破綻したわけではありません。 例えが良いとは思いませんが・・・・・ダムの決壊は実際に見たことはありません。 しかし水を放出するダムの放出口とは全く関係のなさそうな場所に出来た小さな“穴”であっても、圧力に耐えられず徐々に大きく広がり、そして四方に裂け、やがてダム全体の壊滅的な崩壊を招く・・・・・・その様なことがあり得る、と理解しています。 モノが壊れるとき、いきなり壊れるとすれば相当な衝撃が必要です。 ところが、何度も小さな衝撃を繰り返し、あるとき突然軽く触れただけで崩れる・・・・・・昔物販の仕事でよくお客様に言われました!? 『何もしていないのに壊れた!?』 と。苦笑 その前に色々あったはずなのですが・・・・・!?爆 この様なことは“モノ”だけの出来事ではなく、金融の世界にも前例があります。 皆さんもご存知の“Financial Crisis” が明るみになる前年、やはりサブプライムローンが原因で銀行破綻がありました。 その反動?がジワジワと広がり、大手金融機関を蝕み、やがて取り返しのつかない状況を引き起こしたのです。 今回のグリーンシル破綻問題。 原因となる詳細がまだハッキリしていません。 グリーンシル独自の問題なのか、SCF市場の問題なのか、その背景は?? 市場に与えるインパクトや思わぬ余波など、過去の経験則など当てにならないとは思いますが・・・・対処の準備は、市場関係者だけでなく一般の投資家まで、十分に可能だと思います。 しかし既に、『なるべくしてなった(破綻した)』 と言う意見や勿論リーマンショックを想起させるコメント、更には金融業界の“闇”の部分~マドフ事件まで飛び出す始末です!?苦笑 しばらくは金価格と米・長期金利(10年国債利回り)とのニラメッコ、そしてドルの動向と共に、この問題も注視していきたいと思います! ※各注釈は省略しました。解明時にまた注釈を加えます。
Vol.71 “ヤマ”の続きは・・・・・
Vol.71 2021.2.22. 先週までの8ヶ月振りの金価格の下げが、チョッとだけ止まったようです。 以前からお話していたように、下げでも上げでもどこで止まり、その後の動きに注目する・・・・今回は2/19の税込小売価格¥6,685で折り返しました。 現在2/22時点では、¥6,725。 海外相場は若干値を上げています。 下のグラフを見ると、小さな“ヤマ”が3つ。 そして今日上向きました。 この後の折れ線グラフの描かれ方は注目してくださいね! この次はどこまで上りつめるか、どの様な“カタチ”を描くか・・・・など。 さて今日は金価格についていくつか記しましょう。 いつもお話している、国内小売価格、海外相場・・・これらはどちらも“金(ゴールド)の価格”です。 上記のグラフと後に並べたグラフ大きな違いは、1. 日本円建てとUSドル建て2. 消費税込価格と税抜価格3. 1g単位の価格と1トロイオンスあたりの価格4. 店頭での現物(実物)小売価格と取引所での現物を伴わない価格=ペーパーゴールド 細かなことを抜きにして、この様な違いでしょうか? 他にも大阪商品取引所での金市場価格(1g単位、取引重量1kg or 100g) などがあります。 この価格は経済新聞の金価格として掲載されていますが、朝刊には前日の終値、夕刊には当日前場の終値・・・・・・と、かなりのタイムラグがあります。 また経済新聞に掲載される金価格は、取引価格ですので消費税は含まれていません。 そもそも現物の金・ゴールドの価格では無いのです!? 取引所での金額を現物のインゴット・バーに変えて手にするには、他に手数料と消費税を支払わなければなりません。※ 大阪商品取引所・・・・2020年7月、東京商品取引所の一部取扱品目が大阪に移管。金プラチナなどは従来のTOCOMではなく、大阪取引所に移る。 それでは海外相場と国内小売価格・・・・・どちらを参考にすれば良いの??苦笑 答えは何を求めるか、です! 自分は今現物の金・ゴールドを貯蓄の一部として推奨しています。 その関係で?実物の金を手にするには日本円建て国内税込価格を、そして世界中の出来事と金との関係を考察、推察するときに海外相場の動きを見ています。 勿論日本国内で金の先物、商品取引をされる方は、大阪商品取引所の金価格で売買することになります。 さてトロイオンスあたりのUSドル建て金価格が、どの様にして金税込小売価格になるのでしょう? 上のグラフは1トロイオンス辺りのUSドル建て金額の折れ線グラフです。 “青”は2日前、“赤”は昨日、そして“緑”リアルタイムの価格になります。 例えば本日(緑)にニューヨーク時間外の最高値は、およそ$1,793/oz 程になります。 この価格は日本円ではいくらになるでしょう??? この時間のドル/円相場は、¥105.8/$ でした。 $1,793 ÷ 31.1035(1トロイオンス) ⇒ 1gあたりのドル建て価格になります。 およそ1gあたり$57.65でした。この価格を円建てにします。 $57.65 x \105.8 = \6,099 この金額がグラムあたりの金・ゴールドの価格になります! ただし消費税も何も無い金額で、この価格から1キロ単位、100g単位の取引が始まります。 それでは実物(現物の金・ゴールドバー)の小売価格はどうなるのでしょう??? ココで注意していただきたいことは、日本の小売価格を案内するウェブ上でも、テレフォン案内でも 『1グラムあたりの小売価格』 と明記、案内されています。 そうです! “1g金の販売価格では無い” と言うことです!?苦笑 基本的に金額を発表している企業は、1キログラムの取引金額を確定し、その金額の1/1000・・・・1gあたりに金額を割り出していると考えられます。 なぜなら商品取引所は、1キログラムでの取引だから、です。 そ1キログラム未満(店舗によっては1kgと500g以外)のゴールドバーには、それぞれ重量に即した手数料(バーチャージ)が発生します。 ですから、1gのバーは\6,099+消費税は購入出来ません!?苦笑 更に国内税込小売価格は、現物(ゴールドバー)の移動コストという名目で、また販売価格という瞬時に価格変更出来ないこと等、様々な理由からプラスアルファがあるモノと考えて下さい。 勿論このような説明や規約があるわけではなく、取扱っている我々が考え得る、皆さんへの説明内容になります。 場合によってはかなりディープな内容ですが、ココを理解していただき、安心して金の現物・ゴールドバーを手にしていただきたいと思います。 イベント会場ではよくお答えするのですが・・・・・・個人的には1番安全な貯蓄対象だと考えています! 何故なら、今日初めて金を手にする方も、この仕事をしている方も、また老若男女どなたでも、今日同じ重さの金・現物を売りに行って手にする金額が皆同じ・・・・・・平等なモノですね! …
Vol.70 ヤマが崩れて新たな展開に!? ・・・・・
2021.2.19. 2月も半ばを過ぎ、貴金属価格にも動きがでてきましたね。 特に金価格はここ数日、日を追うごとに、という表現通りの下落を続けています。 出張明けの昨日、全国の店舗よりゴールドバーの発注が相次ぎ、今期の目標?期待していた大台を突破しました! 大きなモノから細かいモノまで、コレが日本?の実物・ゴールドバーの実状でしょうか? 金・国内税込小売価格~直近2ヶ月 20210219 上記グラフは今年の金価格推移になります。 現在(2/19)、金の税込小売価格は¥6,685/g です。 グラフの『カタチ』、気になりますね。 “ヤマ“が3つ出来て、現在下降中。 この場合どこまで下がり、どこで反転するか、自分ではこの点を気にしています。 しかし今日は、いつもお話している“価格が下がるにも上がるにも理由がある”という点にスポットを当ててみます。 現在の国内金小売価格は1月下旬から2月にかけて席巻した“レディット”騒動とは、多少異なる展開になっています。 金・ゴールドは株価ではなく、どちらかと言えば“ドル”、更に突き詰めれば“ドル金利”と逆相関関係にあたります。 勿論全てではありませんが、金利や配当の無い金にとってドル金利(金利の付く“ドル”)とは逆の動きをする場合が多くなります。 昨年1%を割った米長期金利(10年国債)が、今年1月より1%台に復帰。 そして2月に入ると、ジワジワと値を上げてきています。 今月1.3%を超える水準まで上げて、現在1.2%台後半で推移しています。(2021.2.19.11:00AM) コレは昨年0.5%前後で動いていた時期に比べ、“2倍以上の利率”ということになります!?苦笑 更に昨年は“逆イールド”現象という状態で、金価格上昇には強い“追い風”状態であったことも、連日金価格最高値更新の一因でもありました。 ココで皆さんには疑問が沸き上がる?と思います。 “金利” “逆イールド”って何?になりますよね。 前置きが長過ぎましたが!?苦笑 ・・・・ それではココから本題に! まずココでいう“金利”とは、アメリカの国債の金利を指します。 よく比較されるのは、 2年国債 ・・・・ 短期国債 10年国債 ・・・・ 長期国債 と分けています。 コレはアメリカに2年間お金(マネー)を貸して付く金利 ⇒ 米・短期金利(通常2年国債) そしてアメリカに10年間お金(マネー)を貸して付く金利 ⇒ 米・長期金利(通常10年国債) このように考えて下さい。 さてそれでは“逆イールド”とは・・・・・言葉通り、イールドカーブといわれるものが逆転することです。 それは 2年国債金利 > 10年国債金利 状態を指します。…
Vol.69 今度は金の値動きを・・・・・
Vol.69 2021.2.12. 以前にプラチナの値動きを特集?し、想像以上の反響を頂きました。 2匹目の何とかではありませんが、今回は『金・ゴールド』についての値動きを眺めてみます。 11/30~12/1 にかけて大きく値を下げた金価格は、12月中にモドカしい動きを続けました。 その後月末から値を上げて、年明け1/5に7,000台でスタート。 現在では下図のような動きになっています。 本当は“金価格の動き”という観点から、ドル建て相場を参考にしたいのですが・・・・・苦笑 実際に現物志向の方も多いと思いますし、身近で分かり易い、というご意見もありました。 自分でも現物を推奨している立場?から、今回は国内税込小売価格で進めます。 ご了承下さい!笑 何か見覚えのある『カタチ』に見えませんか? そう!プラチナの値動きの際にお話したカタチです!笑 今年の年明け1/8 が¥7,086/g 最高値で、その10日後1/18 ¥6,734/g が最安値になります。 なんと1ヶ月間で(実質10日間)、¥350の上下幅がありました。 気になるのはその後の動き・・・・・1/18から1/21に向けて上昇、1/28までゆっくり下落し2/2に向けて再び上昇します。その後2/5に¥6,776/g まで下げて、2/9 まで上昇します。 そして現在下げ加減・・・・・・日本円で¥6,700台後半まで下がるのか?? そうです!小さな“三尊”を描いていますね! 小さすぎて見過ごしてしまうか、体制に影響なしと判断するくらいのモノです!? それでも気になります・・・・・更に下落を続けるのか?? それとも上昇に転じるのか???笑 チャート表、日足など専門用語を知らなくても、金額の動きを見ることで、価格の流れを推測することは誰でも出来ます。 この上げ下げには必ず理由があるモノです! それぞれの日に起こった、発表された世界の出来事を、是非探ってみて下さい! さて今週は・・・・・・店頭でのご注文が多かった一週間でした。 というよりもご注文受ける前に、ゴールドバーそのモノが手配できない状況でした!? 人間の心理的なモノでしょうか、下がり続けているときは手を出し辛い。 上がりかけて慌てて飛びつくというと言葉が悪いですが、ご注文にもその様な傾向があります。 勿論急落後の朝は、何故か?全員臨戦態勢で電話に向かいます!?爆 別表からも、2/8 前に下がり上げ始めた月曜から注文が続きました。 ココ最近と異なるところは、“大きなバー”の注文が続きました・・・・・・1キロバーを4本、1キロバーを1本と500gバーを2本、のように。 勿論通常通り?100gバー、200gバーの問合せは、相変わらず多いままです。 ココで現在の金を取り巻く環境を整理しておきましょう。 現在の金価格は金そのモノの需給によるよりも、ドル相場や米・長期金利(10年債)などの動向によって価格の上下を繰り返しています。 コレは以前にもお話した、金の長期保有によるモノではなく、投機の対象として売買されている・・・・・・その影響が大きく現れていると考えられます。 毎日の上げ下げで一喜一憂しないほうが良い、とも以前に記しました。 世界最大の経済大国・アメリカの動向が、コロナ、新大統領、新たな布陣・・・・・これらの政策、コメントが強く影響します。 コメントや各アナリスト情報など、“良い”表現が多く出回っていましたが・・・・・米・経済状況は決して楽観できるものではありません。 先日のFRB・パウエル議長の発言にもありました。 前週に労働省から発表された雇用統計では、失業率、就業者数など前月比で“改善”というモノでした。 しかしその内容は決して褒められる内容では無かった、とも。…
Vol.68 米・ドル離れ・・・・・・トピックスから今の時代を考えてみる
Vol.68 2021.2.10. 金を眺めながら、様々な世界の出来事に出会うことが多々あります。 経済だけでなく、政治や金融は勿論、ゴシップ、民族・宗教や人種、更には普段なら興味もなく見過ごしてしまうトピックスまで、金・ゴールドという“窓”を見ると、今までとは異なる世界が見えてくる・・・・・偉そうなことは言えませんが、自分が実体験として皆さんへ強く推奨できることと思っています。 さて今日は、最近の(チョッと時間が経ったけど・・・!?) トピックスから驚きの2点をご紹介します! ◆まず一つ目は・・・・・ 今月になって、仮想通貨・ビットコインが急騰しました。 米EV(電気自動車)大手テスラCEOイーロン・マイク氏は、米・証券取引委員会(SEC)に提出した有価証券報告書の中で“多額の現金の運用先を多様にする投資方針に改める”としました。 運用対象として、暗号資産などのデジタル資産や金地金、金EFTに言及しました。 この発表の為?か、金価格は一時高騰します!笑 テスラは今年1月、ビットコインを15億ドル(日本円で約1,600億円!) を購入。 更にテスラ製品をビットコイン支払に対応させる考えも表明しました! ビットコインが急騰した訳ですね!?苦笑 しかしこの発表には、海を超えて賛否両論、様々な意見が飛び交っています。 いくつか目を通すと、アメリカではテスラ車はネットで買えるそうです。 ネットで注文し、テスラ社員が自動車に乗って納車、その社員は簡単な説明をして、Uberに乗って帰る・・・・・銀行振り込みですが、ビットコイン支払であれば更に簡素化できると考えたのでしょう、ということです! 正直言って凄い時代になった・・・という印象です。 自分が取り残されていく、そんな気持ちになりました。 ただココで大事なことは、ドルの価値が薄れてきている? ということです。 米国でドル決済でなく、仮想通貨決済を可能にする、言葉通りにその程度のことと済ませないで下さい。 桁外れのキャッシュを稼ぐ米企業が同じ様な方向を向けば、間違いなくドルの信認に発展します。 ある経済学者が“暴落の前に金融の天才がいる”という表現をしました。 ここ数年、世界中にポピュリズムという言葉に見合う人物が登場しました。 平和ボケの我々日本人からすれば、世界中が利己主義的な、トゲトゲしい世の中になる・・・・・そんな心配をされた方もいるかと思います。 その象徴のように世の中の格差が増大し、株式市場でも実態とかけ離れた、それこそ“バブル”と思わせる、異様な世界を創造しています。 そのポピュリズムの象徴?混乱の中心人物がトップを降りた途端、金融の世界に“異端児”と叫ばれる人物が舞台に上がっています。 世の中教科書通りにはいかないことだらけですが・・・・・特に今、このコロナ禍では過去の症例?は通用しない、と自分では感じています。 本当に世間で言う“バブル”なのでしょうか?? そういえば、あの、元FRB議長アラン・グリーンスパン氏の言葉に、“バブル否か、はじけてみないと分からない” というモノがありました。 ◆さて二つ目のトピックスは・・・・・ 2021年1月、ロシアの外貨準備高の構成比率が公表されました。 ロシアの中央銀行は保有する海外準備高の構成比率を半年後に公表します。※ 外貨準備とは、『国の金融当局が対外債務(外国に対する借金)の返済や輸入代金の決済、自国通貨の為替レートの急変を防ぎ、国際取引を円滑にするために行う』とあります 殆どの国が、基軸通貨・ドルを蓄えています。 ちなみに日本は、米ドルだらけの外貨準備高です!?苦笑 2020年6月末の数値ですが、ロシアの外貨準備高でドルは、全体の22.2%(前年比2%減)、金・ゴールドは同22.9%(3.8%増) ・・・・・ ドル < 金・ゴールド となりました。 ロシアは世界でも群を抜くほど、毎月のように大量の金・ゴールドを市場から購入していました。 しかし昨年4月、金・ゴールドの購入を止めると公表しました。…
Vol.67 プラチナの“ヤマ”物語!?・・・・
Vol.67 2021.2.8. 先日Vol.59にて初めてプラチナのお話をしました。 自分自身初のことで、緊張しつつもザックバランに開き直って綴ったところ、予想もしない反応を頂きました。 こうなると話の都合上、その後はどうなった・・・・ということに。 国内小売価格をグラフにしたモノが、下図になります。 Vol.59と比較していただくと面白い。 1/22は\4,174/gでしたね。 その後、微増!?し\4,200手前まで上がりました。 そしてシッカリ!?1/28まで下がり続けました!笑 1/28に\4,005まで下げて“三つの山”が終わったプラチナ価格は、その後上昇に転じます。 今まで超えられなかった¥4,200の壁を超え、現在新たな展開になっています。 今回の金額上下には、米株式市場で話題の『レディット』 が関係して“いた”、又は“いる”とも考えられています。 米・株式市場での規制に対し大きな波紋を投げかけて、次は貴金属市場の“銀・シルバー”へ流れました。 銀鉱山会社の2社が18%、14%と急騰、銀価格がまたもや急騰・・・・銀市場、銀価格の動きに“異様”さが感じられました。 しかし株式市場のような、ヘッジファンドとの“空売り締め上げ”!?ではなく、どちらかというと“共闘”と表現された先生もいました。 現在の国内小売価格は、1グラム当たり¥105.05! 金価格の$2,000並に驚きです。 その流れというか、そのSNS上でも貴金属市場への書き込みが・・・・・・。 銀・シルバー市場~プラチナ市場へ・・・・・当然考えられることですね。 今回の上げも、もしかしたらその様な原因で動いたのかも知れません。 今回“三つの山”が終わり新たな展開の始まり、と記しました。 しばらくは投機的な動き、投機マネーに翻弄されそうな市場かも知れません。 いずれにしても銀市場も、プラチナ市場も、投機マネーが流入し易い市場です。 今後の値動きには注意して下さい。 プラチナをお持ちの方は、今後起こりうるかもしれない“乱高下”に一喜一憂するかもしれませんね!? ただ大切なことは、今回の“ヤマ”を見つけたようにどちらに向かっているのか・・・・・トレンドとでも言うのでしょうか?・・・・をシッカリ見極めて下さい! ちなみに金・ゴールド市場は、それらに比べると途轍もなく大きな市場です。 安全ということではありませんが・・・・・・ゲームストップ株価のようには勿論、銀・シルバー市場のようにもならない、と思っています。 ご安心下さい!笑
Vol.64 情報・危うい金融市場!?……
Vol.64 2021.1.29 ココのところ続いているSNSを通じた個人投機集団に、米・証券取引委員会も動かざるを得ない状況になったようです。 ネット証券に関しても規制がかけられ、一般投資家には安心感が株価にも現れました。 そのSNSサイトから集団で対象となり、一時グーグル検索のトップに躍り出た“ゲーム・ストップ”。 昨日は68%の下落で終ったようです。 ニューヨークタイムズやロイターにも記事が載るほどの大きな問題とされ、市場関係者やネット証券に対して今回の規制に至ったようです。 他にも、映画館大手やアメリカン航空、ディズニーに至るまで、幅広く“荒らされた”という見解がかなりありました。 ただし株式市場では一段落したようですが、反面、貴金属市場では“不審な”動きも見られるようです!? 銀・シルバーは、米国では非常に一般的な投資対象になります。 米国の歴史上―米国の資源でもありますが、だからこそ投資の対象としても身近なものとなっています。 昔?“暗い歴史”の原因にもなったとされるシルバー・・・・・この話は、また後日にしましょう!?苦笑 そのシルバーの値動きがかなり荒くなってきたようです。 銀鉱山運営会社の株価が、18%、14%と急騰している企業が出てきました。 昨日までの“ゲーム・ストップ”社の株価のように、ヘッジファンド(空売り)の買戻しを引き出すように集団で“買い”を煽り、株価を急騰させる・・・・・・この時のような(三桁のパーセント)上昇まではいきませんが、米国・貴金属市場関係者はかなり警戒しているようです。 上昇の原因?に関しては・・・・ハッキリしていません。 だからこそ、なのですね。 金・ゴールドに関しても情報を! 2020年の金・ゴールドの総需要が発表になりました。 金総需要 3,759トン 前年比14%減 2009年リーマンショックによる国債金融危機以来の4,000トン割れになります。 昨年は金ETFなど、記録的?大量の資金が流入して価格は押し上げられました。 コロナ禍の経済環境の中、金価格の高騰が宝飾品関連の需要を逆に押し下げたようです。 投資部門を除けば、全般的に需要は低迷した結果といえます。 反面還流金(スクラップ金)の需要に注目しています。 ステイホームは日本だけでなく、むしろ世界で広がっています。 収入減などにより、庶民のスクラップ金の売却は世界的に増えていくと見ています。元々そのようなときの為のモノ、という文化もあります・・・・・。 参考程度に、ですが・・・・・・日本は世界有数の金・ゴールドの“輸出”国です!?苦笑 リーマンショック後、金の買取店舗が街中に急増したことは、皆さんもご存知ですね。 それらの金製品は精錬され、再利用(製品化)されることは殆ど無く、“塊(ドーレ)”に加工され輸出されているのです!? 意外と知られていません。 殆ど輸入されること無く輸出が増大している今(Vol.6 2020.5.15. 参照)、日本政府は“密輸金”対策?の一環として、大手貴金属会社や商社、精錬会社に対して、厳しい規制をかけている現状です!? ここのところ例年4,400~500トン前後の需要があっただけに、鉱山会社の産出量と共に今後の動向に注目ですね。
Vol.65 2020年 金需給データ
2021.1.29 前項(Vol.64)にて2020年金の需給データをチョロッと紹介しました。 コロナ禍で大きく揺れた昨年、かなり変化が現れたので是非参考にしていただきたい!と思います。 2020年の需給データ 2019年との対比・・・・全体では3,759.6トン 前年比14%減・ 宝飾需要 ・・・ 1,411.6トン 前年比 34%減 全体(一年間)で37.55%は過去最低 中国、インドの落ち込みが大きい インドの需要 315.9トン(過去最低)・ 産業分野 ・・・ 301.9トン 同7%減・ 公的機関(各国中央銀行、IMFなど) ・・・ 272.9トン 同59%減(2019年は過去最高だった) (購入量-売却量) トルコ、インド、ロシア 購入超 モンゴル、ウズベキスタン 売却超・ 投資需要 ・・・ 1,773.2トン 同40%増 個人需要 地金や金貨の購入など ・・ 896.1トン 同3%増 金ETFなど投資 ・・ 877.1トン 同2.2倍増! 過去最高 毎年一年間の需給内訳の50%前後は宝飾品(装飾品含)需要でした。 それが昨年は37.5%強。 コロナ直撃の数字です。 また公的機関の金購入に関しても、2011年より売却量よりも圧倒的に購入量が上回っていました。 昨年にしても上回っているのですが、前年が過去最高の購入増でしたから減少率が目立ちますね。 実際に夏(立ったと記憶しています!?) に発表された数値では、ウズベキスタンが30トンの保有金を売却したことが話題になりました。 投資需要にあります金ETFに関しては、この世界の出来事の中でも何度もご紹介していたことです。 過去最高で、前年比2.2倍!? ・・・・・ 想像以上でした。 大きな数字で隠れてしまっていますが、個人の金購入も、しっかり増えていますね。 よく見れば、金ETFよりも購入量は多いのです!笑 確かに、店頭でも始めて金を購入する方が増えたように思います。 以前から金価格が上昇すると、メディアや投資セミナーでも頻繁に“金”を取り上げるので、一般の方の意識の中に“金”という投資対象が残るのでしょう。 そしてたまたま、うちのような“敷居が低い”店舗で金が買えることを知り、とりあえず買ってみる・・・・・・そういうことかな、と勝手に考えています!?苦笑 投資需要は、昨年10-12月期には金ETFの資金が流出し、残高をだいぶ減少させました。 それでも高い水準であることは間違いないのです。 前年並みに戻るとは考えられないですね!? 上記のように需給環境を見渡し、今後の金市場を考えることは様々な点で有益だと思います。 宝飾業界に従事されている方、投資事業に従事されている方、はたまた産業分野で従事されている方・・・・我々のような仕事でなくとも、この数値を分析、活用して、2021年のコロナ禍を乗り切っていただきたいと思います。 各国は未だに低金利環境です。 また大国だけでない、世界中の膨張する財政赤字も見え隠れしています。 更に高値圏で乱舞する株価・・・・・調整圧力も感じます。 コロナで崩れた経済といわれますが、コロナ以前には不安は無かったでしょうか? 皆コロナを理由に、それ以前から存在していた不安材料に“ふた”をしていませんか? 金需要の潜在的な要素は、コロナの蔓延する前と何一つ変わっていないように感じています。 これからも、金を通じて世界の出来事を出来るだけ身近な言葉や表現でお伝えしてゆきます。 皆さんに少しでもお役に立てれば幸いです。
Vol.63 嵐の前の静けさ・・・・大袈裟かな!?
Vol.63 2021.1.27. 1/26,27 FOMCが開催。 今回はFOMC後の議長声明に注目が集まります。 また1/28には、2020年10-12月期の米・GDP速報値の発表があります。 このような期間、金市場はあまり動きの無い状態なのですが・・・・・株式市場では様子見では済まされない、そんな一波乱があったようです。 一波乱というよりも、ピンポイントで波乱があった、ようです!?苦笑 そのお話は後半に!笑 日本時間では今夜未明、市場が最も注目するFRBパウエル議長の記者会見があります。 FOMC声明とともに大注目です。 前項か前々項で触れました、連邦公開市場委員会です! イエレン米・新財務長官が承認され、ネット・紙面上では“Act Big !”―大きな行動を!・・・この言葉が一人歩き?しています。 バイデン新政権が掲げる大型経済対策案を後押しする、その様な発言として好感されていますね。 その様な中、元?同僚のパウエル議長。 この方も昨年後半の公聴会では、財政出動の必要性を訴えていました。 年末年始のコメントでも、十分なインフレ上昇を確認できずにテーパーリング―金融緩和策の縮小―は無いと発言していました。 翌日には昨年四半期のGDP速報値です。 どこまで持ち直しているのか・・・・失業保険申請件数は100万人を割ったとはいえ90万人台。 夏場の改善値よりも悪化しています。 更に翌週には追い討ちをかけるように、労働省から雇用統計が発表されます。 新財務長官のイエレン氏がFRB議長時代の細部にわたる労働条件までは注視しないでしょうが、その動向も気になります。 個人的には、金価格が上昇し易い環境になってきているのではないか?と感じています。 株式市場の“ピンポイント”について、ある著名なアナリストのブログから・・・・ あるビデオソフト小売チェーンの株価に、ファンドが『カラ売り』を仕掛けたようです。 それを素人個人投機家集団がSNSの呼びかけに応じ、同社の株式を保険料の安いコールオプションで買いまくった!?・・・・・現価格より高い価格で買う権利など、可能性が低い為格安で買えるらしく、リモート、在宅で時間を持て余した個人投機家が束になって買いまくったようです!?苦笑 この勢いに販売した会社もヘッジとして同社株を購入せざるを得なくなり、更に“同株式を買う権利”も徐々に上昇、更に更に集団も購入・・・・・この繰り返しで株価は上昇、投機家集団はコールオプションを見切売り・・・・・株価は急落!? この会社の株式は1日に9回も売買停止になるほどの乱高下を繰り返したそうです!?苦笑 この様な疑いがある動きは他の銘柄にもあるようで・・・・・他人事ではなく、金市場にもあり得ることに感じました。 今後の動向が気になりますね!? さて本日は、店頭で実際に受けたご相談について、特別市場公開?致します。 ご質問内容は、『金は持っているし、買いたいとも思っている。ココまで価格が上がったらいつ買ったらよいですか?』 という内容でした。 聞くところによると、ご子息の為など考慮し、親子で200gバーを購入されていたということです。 自分の答えは『いつでも良いので、200gバーより小さく分けて購入する』 ことをお勧めしました。 具体的には、昨日より下がったから20g(又は50g)を1本買う。 またしばらくして同じように買う・・・・この繰り返しです。 以前に購入経験のある方は、以前に買った金額がトラウマになって、新たな一歩を踏み出せないままでいます。 この様な方は、今後も欲しいと思っていても買えないまま終ります。 欲しくなければ関係ないのですが、金・ゴールドバーが欲しいと思っているのだそうです。 金価格が上がっているからかもしれません。…
Vol.62 “値固め”と“退屈”を振り返り・・・
Vol.62 2021.1.26. ココのところ金価格は、海外相場(NY金市場終値)で$1,850前後を行き来しています。 国内小売価格(税込)でも、成人の日を境に¥7,000を割り¥6,800~6,900台をウロチョロしています。 金に携わる、金価格を追いかけている方には、ここ1~2週間は退屈!?な日々かもしれません!?爆 実はこのような期間は、必ず次の動きへの“準備期間”と考えられることが多くあります。 勿論後になって気づくことではありますが、過去にはその様な期間が必ずと言っていいほどありました。 直近・・・・・そう昨年を思い出してみて下さい! 2020年は年明けから国内金価格は、グラムあたり税込で\6,000を超えていました。 この段階で年内に\7,700を超えることを想像できた方はいませんよね!?・・・・・自分は昨年から\7,000超を“公言”していました!?苦笑 しかしコロナでなく、オリンピック需要明けの為、でしたが・・・・!?苦笑 激動?の2020年を振り返ると、3月に株式だけでなく、原油価格、そして金価格と大暴落があり、その後4月にかけて留まることを忘れたように急騰しました! ロックダウンや緊急事態宣言など外出が控えられ、金価格も海外相場で$1,700を超えると、店頭でも一般の方々の“金売り”やスクラップ品の売却などが盛んになっていましたね!?苦笑 “密”を避けるため金で有名な店舗、買取店舗の殆どが店を閉めたり、予約制にもなりました。 お蔭様!?苦笑 で、我々の店頭へ初めて金を売りにこられる方、また新たに購入される方が一気に増えました!? その後4~7月にかけて、海外相場は$1,700台の狭い範囲での上下を繰り返します。 日本でもこの時期に“値固め”され、いつの間にかグラムあたり税込\6,000超の金額が“普通”に受入れられました。 そしてシッカリ値を“固められた”金価格は、7月中旬~8月初旬にかけて大きく上昇したことは記憶に新しいですね!笑 その後はご存知通り、コロナ禍の経済不安などでワクチン期待まで間、\7,000を超えた価格が一時受入れられてきました。 11月になってまだ接種も始まっていないのに!?・・・市場はワクチン開発成功の期待感で盛り上がり、金価格は日に日に下がり続けました。 急落に近い状態で、11/30のNY金価格の終値は$1,780台、12/1国内金価格はグラムあたり税込\6,600台前半!・・・・・あの時期の 爆発的な“注文の嵐”の日々を思い出します!?爆 急落したといえ・・・・それでも\6,600台です!?苦笑 また海外でも$1,700台は2日間だけ!? 日本でも\6,600台は2日間だけでした!?爆 そんな“値固め”がハッキリと見て取れた2020年を振り返り、今シッカリと金を見つめなおすと・・・・・ 元々金は通貨や株式などのように、価格の指標となるような“発行体”“基準”の無いモノです。 各人の経験や過去の知識、期待値などを元に高い、安いと言われます。 ところが現在のように大きな価格変動の無い期間、見ていて“つまらない?”期間が長引けば長引くほど、現状の価格が市場に、金に携わる方々に、又は投資家に“受入れられて”いきます。 そして時間の経過と共に、市場や我々はこの価格帯を“普通”、“当たり前”に受止めてゆきます。 昨年の4~7月を経験したことで、今では我々だけでなく、おそらく皆さんも国内の金価格がグラムあたり\6,000台後半は当たり前のように受入れている現状ですね!? “退屈”な値動きですが、それでも¥6,800~6,900台です!? でもコレが金価格の“醸成?”とでも言いますか、“現実”なのです。 “退屈な”値動きを感じながら、その様な環境の中で自分は生きているのだな、と今更ながらに感慨深く思います!?笑 それでも久々に金に触れた方は、かなりビックリするでしょうね!?爆 そのくらい昨年一年間は、激動の一年だったと言える年でした。 この後金価格がどの様に動くのか、何をキッカケに動き出すか・・・・・様々な情報を精査、分析をしながら皆さんにお届けできれば、と考えています。