Vol.128 « AIも迷う!? ・・・・・ 2023年の金相場 ≫ 2023.1.30.
Vol.128 « AIも迷う!? ・・・・・ 2023年の金相場 ≫ 2023.1.30. まずこちらをご覧下さい。 2023年1月30日の金価格・・・1オンス当たりドル建ての海外相場です。 お断りしておきますが ・・・・・・・ 私のPC操作の未熟さから生じた、真っ赤な棒線ではありません⁉ 苦笑 日本時間で見られるのですが・・・朝確認した途端、あまりにも “立派” というか珍しいモノでしたので是非皆さんにもご覧いただきたかったのです!? 爆 10分と間隔を空けずに上下20ドルほど・・・・・・1920ドル台~1940ドル台の幅で乱高下しています! それも既に何時間も⁉ 啞然 いかにもAIトレードの成せる業、ですね⁉ 驚 気づけば、日本時間16時までこのような状態が続いていました⁉ 驚 先週末はかなり重要視される経済指標の発表が続きました。 どの指標もそれなりに重要ではあるのですが、何せ今週は2023年初の米・FOMC(=米中央銀行・金融会合)。 昨年より急激に締め付け強化した結果、極度のインフレ状態を生み出した米国。 米国経済の減速を懸念する経済界・市場に対し、経済に多少の痛みを伴おうともインフレは完全に抑え込む・・・・・・一昨年まではハト派と目された理事までもが、“タカ派”化し利上げを続けたFRB(連邦準備制度理事会)。 ここにきてインフレの高止まりを裏付ける数値が発表され、かつ労働市場の力強さまでも強調されています。 ここまでFRB(=米・中央銀行)の思惑通り、経済に大きな混乱を招くことなくインフレを抑え込むことが出来ている・・・・・この流れに近いことを示す指標が続いているのです。 しかし市場が求めている、いつ終了するのか、どこまで続けるのか、終わりがハッキリと示されていません。 今週のFOMCでは、利上げ幅をどの程度に、また今後の方向性についてどのような声明が行われるのか・・・・・・非常に注目されるところです! チョッとだけ専門的?な表現をすれば、今回の利上げ幅は0.25%、ターミナルレートは5.0%・・・・・・・3月の利上げで金融引締めは終わり、今年後半からは経済の減速から金融緩和策=利下げが始まる・・・・・・・という年末から続く市場観測。 先週までは最終的な金利(ターミナルレート)は5.25~5.50%、年内あるいは来年前半までその状態を維持・・・・これがFRB高官の発言でした。 先週までの経済指標からインフレはほぼ高止まり、利上げはもう最小幅で良い・・・・・・今回の利上げ幅0.25%が、既に市場ではほぼ100%織り込み済みになっているようです。 その後の声明でどの程度まで続ける覚悟なのか、言葉の “裏読み” までが様々なメディアで交錯しそうです!? 爆 最後に何故今週のFOMC(連邦公開市場委員会)は注目と言えば、GDPの70%以上を個人消費が占める米国経済において消費の伸び悩みは命取りにもなりかねない、という市場の経済減速懸念と高インフレ対策のFRBのせめぎ合いもソロソロピークを迎えた ・・・・・ と言っても過言ではないからです。 今週は半ばのFOMC、週末の雇用統計 ・・・・・・・ 今後の金を取り巻く世界を見る上でも、一難去ってまた一難、そんな一週間になりそうです。 金の世界は、毎日発表される金価格だけ見ていても何も分かりません。 何故その価格になったのか? いつもの計算とチョッと異なる ・・・・・・ 金だけではないと思いますが、金額が上がるにも下がるにも、それ相応の理由があると思っています。…
Vol.127«いきなりですが、金価格のお話です⁉ ≫2023.1.27
Vol.127« いきなりですが、金価格のお話です⁉ ≫ 2023.1.27. 2023年1月25日、日本の金小売価格は1gあたり税込¥8,977を付けました。 これは昨年4月20日の¥8,969を超え、日本史上最高値になりました!笑 自分の元にも、前々日(23日)から25日当日まで、金の売却依頼がひっきりなし・・・・・苦笑 今月は販売が静かだったこともありますが、今週前半の3日間で1か月分の販売量を超えました⁉ 爆 そんな内輪話をしたいわけではありません!苦笑 金価格について今後を占うくらい、大きな潮目を感じています。 昨年は4月に1gあたり税込\8,969を記録し、6月にも¥8,968まで再上昇しました。 この時にも指摘しましたが、6月は海外金価格(NY金価格)は下落していたにも関わらず最高値に近付いたのです⁉ 驚 これは為替相場で、円安が進行したからなのです。 1gあたりのドル建て金額を算出し、為替相場で掛け算をします・・・・・・・ここで出た数値が、税抜の金取引価格(=先物市場の価格)です。 実際に某貴金属会社から発表される小売価格は、この金額に “移動コスト”を加算し、最後に消費税(x10%)をかけます。 ですから為替相場、特に円安になると最後の掛け算が大きくなります⁉ 汗 このように、昨年の最高値は円安主導によって高値を記録したとも考えられます。 そして今年・・・・・・既に円安という言葉も聞かなくなり、今のところ1ドル128~130円で落ち着いています。 今年はNY金価格に導かれる高値・・・・・・そのように感じています。 今日の金価格を見て、『コレはこれは○○円まで行きそうだ!』では、ナンセンスを超えてしまいますね⁉ 爆 金を取りまくセ化にも目を向けておく必要があると思います。 ここ3ヶ月弱の間に、海外金価格(=NY金価格)は1オンス$1,600台から乱高下を繰り返しながら$1,900台に “下値を切り上げて” きました! 価格が上がり下がりきらずにまた上がる・・・・・・この繰り返しだったのです! その間株式市場にかつての勢いも活力もなく、今は債券市場にマネーが流れているといってもよいでしょう。 米・中央銀行(=FRB)の利上げ政策の効果は大きいと考えられます。 来週のFOMCではさらに利上げを、そして年内にさらに1~2回の利上げを予定していると・・・・・・・更にさらに、その利率を年内一杯、もしすれば来年前半まで維持!? 驚 そのような内容を表明しています。 ただし市場は、せいぜいあと1~2回の利上げで今年の後半には利下げに転じる・・・・・・米・経済不況を避ける為には必然、とい考えているようです。 ドル金利頭打ちとなるのか、米経済がリセッション(景気減速)に向かうのか・・・・・・・どちらの転んでも、金価格の上昇要素を含んでいます。 2022年はインフレヘッジのための “GOLD” ! 2023年は、米経済の利上げによる不況ヘッジとしての “GOLD”、と考えられますね! 以前にもお話ししましたが、イベント会場でk院価格についての質問には・・・・・ “自分ではいつ1gあたり¥10,000を超えても不思議な意図思っている。以前は10年以内にと思っていたが、今は5年も必要ないと考えています!“ その動きの一歩が早ければ来週にも、と考えています。…
Vol.126 « 新たなステージへの序章!?≫ 2023.1.20.
Vol.126 « 新たなステージへの序章!?・・・・・・・ ≫ 2023.1.20. 前回(Vol.125)では、1/18 の経済指標や日銀の金融政策決定会合が今後の金価格にも大きく影響をもたらす・・・・・・そんな 内容をお届けしたと思います。 それでは 1/18 からの動きは・・・・・米労働省発表・12 月の米 PPI=生産者(卸売)物価指数は、前年同月比、前月比共に低下、市場予想値との比較でも悪 化という結果でした。 また前月数値が改定され、前月比・コア前月比、前年同月比の数値は、前月発表値からマイナス値に改定。 米商務省発表・12月の米小売売上高は、前月比・コア前月比共に-1.1%と悪化。市場予想値をも下回る結果です。 さらに前月数値も改定され、こちらも全ての発表数値から下落値に改定。 日銀の金融政策決定会合では、市場が期待・予測した更なる緩和策はなく政策金利は据置き。 その後の黒田総裁の記者会見でも、長期金利の利上げは一切考えていない旨の発言。 1/18 発表の経済指標は、 “悪化・減退” = インフレ鈍化傾向 という表現が出来ます。今月末の FOMC(連邦公開準備委員会)での利上げ幅は 0.25%へ縮小、という見方がいっそう拡大し・・・・・年内には利下げ も視野に入れた動きも考えられます! 動きの速い今日この頃ですから、早速翌日には金価格が上昇すると考えました。実際に 1/18 夜から 19 日未明にかけて上昇、NY 金価格は 1 オンス当たり$1,920 台、ドル/円でも 1 ドル 131…
Vol.125 « 金を取り巻く世界はいきなり動く!? ・・・・・ ≫ 2023.1.13.
Vol.125 « 金を取り巻く世界はいきなり動く!? ・・・・・ ≫ 2023.1.13. 本来ならば、2022 年の金を取り巻く世界の後編ですが・・・・・・・昨日からチョットした?動きを感じました!? 苦笑 日本時間の昨夜、米・労働省よりアメリカの 12 月 CPI=消費者物価指数が発表されました。 内容としては、ほぼ市場の予想通り。 前年同月比で 6.5%→6 か月連続で鈍化、コア指数(変動の激しいエネルギー、食品を除いた数値)は 5.7%→3 か月連続の 鈍化・・・・・・・・“鈍化” 自体は市場の予想通りでしたので、その後の動きを注目していました。 発表直後は市場の思惑が入り乱れているような、小刻みな上げ下げの繰り返しでしたが、時間と共に市場の方向性が形成され てきたように思います。 予想通りとはいえ、CPI 数値の鈍化はインフレ緩和傾向とみなされ、2 月初旬の FOMC では利上げ幅を 0.5%から 0.25%へ の縮小を期待する動きがみられたと思います。 この傾向を受けてドルは主要通貨に対し下落し、米・長期金利の利回りも下落します。 また発表当初はウロチョロしていた NY 金価格は、時間と共に上昇に転じます。 一時、1 オンス当たり$1,900 を超える上昇です。 最終的には、$1,890 台後半で終わっています。日本時間…
Vol.124≪2022年・金を取り巻く世界を回顧・・・前編 ≫
Vol.124≪ 2022年・金を取り巻く世界を回顧・・・前前編≫ 2023.1.10. 明けましておめでとうございます。 本年も宜しくお願い致します。 2022年の金を取り巻く世界は、後日歴史的に見てもトンデモな激動の1年と言っても過言ではないと思います。 金・ゴールドだけでなく、それを取り巻く環境が激変・・・・・・・自分では何年という単位で時間をかけるべき変化が、たった1年で起こったのではないかと考えています。 そのような “激動” の一年を振り返り、これからの金を取り巻く世界を考える上でお参考にしていただければ幸いです。 2020年から続いたコロナの世界も、年末には終息の思いが世界各国に見受けられました。 2021年の年末最終週の日本の小売価格は、1gあたり\7,300(税込)台後半の小動きでした。 年が明け1/4の小売価格は\7,403。 小売価格は1/7の¥7,384/g~1/24に付けた¥7,484/gの範囲で推移しました。(すべて税込) ちなみにこの時のスプレッド(小売価格と買取価格の差)は\104でした。 海外相場も$1,810/oz台、最高値は1/20前日終値の$1,843.20/oz。 この当時コロナ禍からの回復期と感じ、各米経済指標も良好なモノが多かったように記憶しています。 何より、米・長期金利が1.6%を超えたと大騒ぎしていました(前年にはマイナス金利を記録していました⁉啞然)。 表現がイマイチですが、ココまではいつもの1月とそう大きくは変わらなかったと思う方も多かったと思います。 今となっては注目の為替相場も、\113~115台を推移していました。 2月に入るとキナ臭い世界情勢が報道され、2/24にロシアがウクライナへ侵攻します。 キナ臭いとは、ロシアのベラルーシでの共同軍事演習であったり、東部ドネツク州の親ロシア派についての報道であったり・・・・・・2014年のクリミア危機の時にもこの『親ロシア派』という言葉が躍っていたことを思い出しました。 金価格はロシアがウクライナに侵攻した2/24までの間、$1,796.4/oz(2/1)~2/18の$1,902(2/18)までほぼ一直線に上昇します! そして世界にその侵攻が伝えられると(2/24)・・・・・翌2/25に$1,926.30まで上昇しましたが、月末には$1,887.60まで下落して終わりました。 日本での小売価格は2/28の¥7,848/g(税込)が当時に最高値です⁉苦笑 この2月の為替相場も1月と同じく比較的落ち着いていて、金市場で参考となる9:30時点の金額では\114~115台でした。 この時点でロシアのウクライナ侵攻が金価格高騰の直接の原因!?とは言い切れそうにもありません⁉ 実際にはかなり影響を与えていると思うのですが、侵攻後数日後にはNY金価格は下落しています。 むしろ侵攻前、特に2週間のキナ臭い情勢から、日に日に価格を切り上げていました。 この時期のNY金価格は俗に言う “噂で買ってニュースで売る” という、格言そのままだったように思います。 余談ですが・・・・・・昨夏頃には、この『戦争』が金価格の高騰の原因であり終息すれば金が下がる、このような発言をよく耳にしました。 2月の段階では、確かにそれもアルかなと皆さん感じたことでしょう。 しかしその後の展開、その後の世界情勢が、世界中を飲み込む混乱へと発展してゆく・・・・・・・おそらく大半人たちは、そこまで考えなかったことでしょう。 3月になると海外相場はじりじりと上昇します。 3/7には日本の小売価格は1gあたり\8,109(税込)⁉ 驚愕 もちろん当時の最高値を更新です! 海外相場でも$1,966.60/ozまで上がりました。 この時の為替相場でのドル円は、\114.94/$。 この上昇は世界が不安定に感じていたことも事実ですが、一番の原因は米・FRBが “利上げ政策” に舵を切る・・・・・・今でこそ慣れ切った⁉『利上げ』ですが・・・・・・当時世界中が緩和策を続けた中で、米FRBは昨年末から政策金利の利上げをチラつかせる発言を繰り返していましたが、いよいよそれが実現する!?啞然 このインパクトは、世界中の市場関係者には強く響いたようです。…