Vol.61 米・経済を担う2人・・・・・
Vol.61 2021.1.25.
前項まで見ていると、アメリカという国が世界の経済大国であることがよく分かったと思います。 また米・中貿易戦争も、世界中に影響を及ぼしかねない、そう感じた方もいると思います。
そして今年の、もしや今後の米・経済を背負うかもしれない2人、ジャネット・イエレン氏とジェローム・パウエル氏。 言わずと知れた、前FRB議長と現FRB議長です。
ジャネット・イエレン氏は、大規模な量的金融緩和を行った、イエレン氏の前任ベンジャミン・バーナンキFRB議長時代は副議長。 そしてバーナンキ氏の後を引き継ぎ、FRB議長を務めました。 ブルックリン生まれで専門は労働学、生粋の経済学者です。 バイデン政権での次期財務長官とされています・・・・・というのも、市場、紙面では既に財務長官扱いです。 が、先週末、経済や金融には疎い政治家の先生!?相手に、3時間に及ぶ公聴会を無事終了。 マーケットを知り尽くし、自信の発言の大きさ、影響力も熟知した“神対応”も話題になりました。 本日現地時間25日に上院にて承認の予定です。
また公聴会では、“Big Act !” バイデン大統領の大規模な財政支援を支持しました。
トランプ政権時に民主派のイエレン氏を4年任期にて交代、その後を引き継いだのが現FRB議長ジェローム・パウエル氏。 “伝説?”のFRB議長ポール・ボルカー氏(1979年~)から代々続いた“経済学者”出身・FRB議長を途絶えさせた、こちらはウォール街出身のFRB議長です。 いかにも実業家・トランプ元大統領らしい人事といわれていました。 そのパウエル氏は緩和政策で続くゼロ金利を終了させ、FFレートをアップさせた途端経済が悪化!? 翌月には撤廃という失態!?もあれば、昨年のコロナ禍には臨時FOMCを開催し、米経済へのテコ入れも演じました。 いかにも実業家ですね! 現在では、市場との対話≒フォワードガイダンスを重視する政策方針に変更しましたね。 コレ、前任のイエレン氏もその前も・・・・重視していました。 昨年後半、トランプ氏の経済方針と意見が食い違っていましたが、自身とそしてFRBの方針を優先してきました。 直近のFOMC後の公聴会でも、『早急な財政支援を!』と訴えていたことが、今回のイエレン氏の財務長官承認 ⇒ FRBの経済対策+国の大型財政支援 を期待させている要因です!
イエレン氏の指名~公聴会等で一番影響を受けたのは、米10年国債金利です!
昨年に1%を割って以来、最低時は0.7%にも満たない時期がありましたが・・・・・イエレン“効果”によって一時1.2%近くにまで上昇し、現在でも1%を超―1.096%(1/25 13:00)。
コレは分かり易く言うと、アメリカに10年間お金(マネー)を貸す(国債を買う)と、1.096%の利息を付けます、という意味です!笑 国債の考え方はどの国も同じです。 そういえば、元美人アナウンサーで現在政治家の奥様・・・・・資産公表で、日本国債を“億”単位で持っていましたね!?苦笑
何故“伝説?”のFRB議長か??笑 ・・・・米経済に新たな指針・ルールを授けたりもしましたが、それ以上?に意外ですが・・・2mを超える“巨体”で、1988年には日本にて、勲一等瑞宝章も受章しています! 新生銀行のシニア・アドバイザーも務めた方です!苦笑
個人的には、このポール・ボルカー氏の後任のFRB議長、アラン・グリーンスパン氏のほうが“伝説”?だと思います!?笑
1987~2006年の長期に及びFRB議長を務め、アメリカでは“金融の神様”とか、他にも様々な冠がついていました。 ですがこの方、“金・ゴールド”発言も凄いのです!笑 ドルの番人でありながら、究極の“通貨”として金・ゴールドを推した人です。
とっておきの小話を・・・・・
グリーンスパン議長の講演ともなると、○○百万ドル、○千万ドルという“ギャラ”で知られています。
ある放送局?アナウンサーが冗談で、『(“ギャラ”の)お支払はドルがよろしいですか?それともユーロで?』と聞けば、氏は間髪いれずに『ゴールド!』と答えたそうです!?爆
この業界に限らず、数字の大きな金額にどこの国の通貨で支払うか・・・・・よく冗談で使います!?爆
“ドルの番人”の答えとして、この世界では有名な逸話になっています!
初心者向け 注釈:
FRB The Federal Reserve Board の略 連邦準備制度委員会
米国の中央銀行 ドルの発行券を持ち、年6回全国の主要連邦銀行と米国の金融政策を決定するFOMC (Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会の略) を開催する。
日本で言うと、日本銀行であり、FOMCは日銀の“金融政策決定会合”とほぼ同じ。
FRBの議長ともなると、発言の一言一句に注意が配られ、使用する形容詞で政策心理を読み取るほど言葉を選ぶ・・・・・トランプ元大統領には絶対無理ですね!?苦笑