Vol.140 ≪ ざわつく G.W.を終えて ・・・・・・ ≫ 2023.5.15.
Vol.140 ≪ ざわつく G.W.を終えて ・・・・・・ ≫ 2023.5.15.
既にご存じの方も多いと思いますが、米・中堅銀行のファーストリパブリックバンクが破綻しました!? そして米最大手銀・JP モルガン・チェースが買収、という発表がありました。
前回 Vol.139 を仕上げた、ほんの 1 時間後の発表でした!? 驚
日本では G.W.の真っ只中の出来事です!? 啞然
現地時間では新しい月(5月)の始まりであり、週明けに合わせた発表です ・・・・・ そしてコメントも『金融システムの安定を図 り・・・・そして銀行システムは盤石であり・・・・・』、週末~異例の土日対応、週明けの取引前の発表は、スイス第2の銀行である クレディスイスの破綻の時と同じですね!?
今回もかなり綿密な “取引” があったように思います。
振り返ると、4 月の最終週にファーストリパブリックバンクの株価は暴落しました。
40%以上下落した翌日には更に 30%の下落 ・・・・・・ 当時の NY 証券取引所では、1 日の間に 10 回の取引停止時間が あったそうです!? 騒然
週末には金融当局の管理下に置き事実上破綻も、すぐに売却先の『入札』を実施!?
土日には米最大手 JP モルガン・チェースとの最後の『詰め』が行われ、週明けの取引前の発表となりました。
あまりにも似ているというより、クレディスイスの時と全く同じです。 『国』を挙げて “火消し” に努めた、と見えるのは自分だけでしょうか???
ファーストリパブリックバンクの資産規模は全米 14 位、シリコンバレーバンクよりも資産規模は大きな銀行です。 シリコンバレーバンクの破綻後すぐに預金流出による経営不安説が市場に広がり、一時株価が暴落していました。 全米大手を含む 11 行から総額 300 億ドルの預金を受け、一時不安説は静まり返っていたのですが ・・・・・・ なんと!決算発 表時に 700 億ドル以上の預金流出が明るみになりました!? 啞然
これは、総額 1000 億ドル以上の流出があったことになるのです! 愕然
ここで一気に “火”が付き、月末の破綻へとなったのです。
救世主となった JP モルガン・チェース。
しかし短期間にまとめられた内容は、スイス当局と UBS の例を見るまでもなく、途轍もないモノにも見えます。
アメリカでは、国内で 10%以上、州内でも 30%以上の預金シェアを持つことは禁じられているそうです。 しかし発表直後から、全国のファーストリパブリックバンク支店の看板は『JP モルガン・チェース』となり、その預金も JP モルガン・チェ ースの管理下に置かれます。
更に期限付きとはいえ、大型の融資条件やファーストリパブリックバンクの持つ負債、特に不動産関連の負債に関して、回収不可 能なモノの 8 割を米・連邦預金保険公社(FDIC)が負担する ・・・・・・ “至れり尽くせり” な条件と思うのは、自分だけではない でしょう!
国を挙げて、JP モルガン・チェース頼み、とも見えるのです!
これは、単にアメリカの 3 銀行が破綻したことで済ませられることではないようです。
ココで簡単ですが、破綻銀行について整理しておきましょう。
シリコンバレーバンクは、全口座数の半数近くがスタートアップ企業でした。 シグネチャーバンクは、自主精算したシルバーゲートバンクと同じく、暗号資産など扱う企業が顧客の中心でした。 そしてファーストリパブリックバンクは、口座数の大半は超富裕層が占めていたといわれます。 扱い額や預金額は多いものの、口座数は通常の銀行の 1/5 程度と言われていました。 全く異なる顧客層を抱えていながら、3 行とも預金流出による破綻と言われています。
3 行に共通することは、預金額に対し口座数が極端に少なかった、ことです。 ファーストリパブリックバンクの決算発表では、『我行は富裕層との信頼関係や預金数など、他行と異なるので・・・・・・』と安心を訴 えていました。
しかし、大口口座からの預金流出が続き破綻しました。
このような『金を取り巻く世界』の激変の中、日本はノドカにゴールデンウィークを迎えました!? 苦笑
5/1 には 4/14 以来となる、国内金・小売価格は最高値を更新します。
翌 5/2 も更新して、1 グラム当たり¥9,680 となりました!? 驚
連休中も海外では金価格は上昇を続け、5/4 には公式ではありませんが、日本でも¥9,821 の小売価格となりました!? 啞然
その後落ち着きを取り戻したように見えましたが ・・・・ 5/8~5/10 と最高値は更新され、5/10 の\9,794 は今のところ 1g あ たりの史上最高値となりました。
NY 金価格は 4 月に 1 オンス当たり$2,000 を超える終値を続けましたが、5 月を前に$1,980~1,990 で落ち着いたかに見 えました。
やはりファーストリパブリックバンクの破綻発表から、金融システム不安は増大し、5 月以降$2,000 超えています。
そして 4 月の為替相場は、1 ドル¥133~134。
5 月以降は¥137 から始まり、現在でも¥134~136 台を付けています。
このように国内の金・小売価格は、海外金価格とドル/円の為替相場で決まります。 今後も円安の進行で、国内の金小売価格は最高値を更新しそうです!
このような市況の中、連休前から連休明けにかけて問合せが殺到していました。 皆さん、それぞれ『金』に興味と関心を持っていただけているようです。
更に 5 月の半ばになり¥9,600 台になると、全国から注文が殺到しています。 市場では、世間では、既に金価格・\9,000 台も『当たり前』『普通』になった、と感じる今日この頃です。
前回、前々回の連続コメントのハズが、激変した現況報告になってしまいました!? 涙 機会を見て、新たにご報告致します。