Vol.139 ≪ 最高値更新 ・・・・ 為替のイタズラ!? ≫ 2023.5.1.
Vol.139 ≪ 最高値更新 ・・・・ 為替のイタズラ!? ≫ 2023.5.1.
3 週間ぶりのコメントです。
4 月も色々あり過ぎて、気づけばもう 5 月 ・・・・・・・ !?
なんと!1g あたり¥9,649 ・・・・ 5 月 1 日の税込・国内金小売価格です! 驚 もちろん史上最高値です。
2023 年 3 月 13 日に国内での税込小売価格は¥9,000 台になり、これを割ることなく 5 月になってしまいました。 4 月には 4 日連続更新を含む、5 日の最高値更新を記録しました。
そして 5 月の初日に更に更新 ・・・・・ いつもお話している通り、金価格の上昇には必ずその理由があります。 過去の経緯と共に、現在を見つめてみましょう!
第一部: 現在 (過去の経緯と現在の順番を入れ替えました!?)
5/1 の金最高値は、一言えば『為替のイタズラ』です!? 爆 過去にも何度かありましたが、その結果最高値更新になったことはあまり記憶にありません!?
基本的に国内金小売価格(税込)は、海外金価格(ドル建て)と為替相場(ドル/円)で決まります。 もちろんそこへ消費税も加算されます。
3%⇒5%⇒8%⇒そして現在でも 10%が加算されています。 その消費税を加算する前の掛け算で、ドル円相場が影響したのです! 具体的には、昨日の金額確定時の為替相場は 1 ドルあたり 133 円台。
本日(5/1)の午前 9:30、金額確定時は 136 円台へと円安の為にプラス 184 円(前日比)となりました!
では何故円安になったのか?
前日比(4/28 比較)で 184 円も上昇とは????
実はここからがいつも言う、金を取り巻く世界です!
まず、4 月になり NY 金価格は高騰し、終値が 1 オンス当たり$2,000 を超える日が続きました。
NY 金価格の終値$2,000 超えの営業日が、21 日連続など過去に例がありません!驚愕 その根底には、米・金融システムへの不安があります。 もっと分かり易く言えば、米・中堅銀行の破綻が続きスイスの大手銀行までが吸収される環境下で、金融市場は次の『破綻銀行』 がどこなのか、不安を募らせている ・・・・・ ということです。 国を挙げて救済するとの発表も、国の具体策は無く不透明感が市場を支配しているのです。
月末には噂の銀行の預金流失額が明らかになり、市場には一層不透明感が充満しました。 救済措置の 300 億ドルの預金を加えても、700 億ドル超えの預金流失!? 愕然
1000 億ドル以上の流出があったことになります!
そして外国為替市場ではドルが上昇し、米国債の利回りも上昇します。
ここで NY 金価格は一時的に下落しますが ・・・・・ 今までとは異なりすぐに切り返し、上昇します。 下がりきらない、という表現が正しいかどうかは分かりませんが ・・・・・・ 実際にすぐ反転し、上昇に転じました!? 驚
そして 4/28 日銀・植田新総裁の元、金融政策決定会合において、全員一致で緩和策を維持する決定が下されました。 これを受け外国為替市場では、円が全面安=主要通貨に対し一気に下落(円安)しました! ・・・・・・ これが、週明け早々日 本円が1US ドル=133 円台から 136 円台へ、1 ユーロも\150 台へ暴落!?した背景です。
この結果 5/1 の国内金小売価格は、計算上、過去に無い最高値を付けました!
5/1 朝の時点での海外相場は、$1,999/oz 前後、為替市場では¥136/$台半ば ・・・・・ この金額に消費税を加算すると、 最高値を更新します!? 啞然
今後の見通しをよく聞かれます。
今年の年明けイベントでも同じようなことをお答えしましたが ・・・・・・・ 。 『為替のイタズラ』という表現はよくありませんが、今年の国内金小売価格は為替の影響を受けて高値更新も十分あり得る、と見 ています!
それも一度や二度ではない、とも考えています。
何故か ・・・・・・・ またの機会に!苦笑