Vol.138 ≪ ステージが変わった!? その内容 ≫
Vol.138 ≪ ステージが変わった!? その内容 ≫2023.4.7
金価格の高騰、高止まりが続いています。 そんな中でも,ありがたいことに注文は絶えません。
さすがに最高値の日の注文は 1 本、売却の依頼(それでも 7 本)の方が多かったのですが、その前後の日には売り買い交錯!? 今日(4/7) は 1g あたり¥9,397。
それでも売却はゼロ、販売は 7 本!? 驚
このような状態が続くと、個人的には 9,000 円台に慣れつつあるな、と感じます。
個々それぞれ思いや考えはあると思います。 自分が相談された時の答えは、その時の国内小売価格に関係なく『お金がすぐに必要であれば売って現金化、今すぐに必要とし ていなければ売らずに保有』 ・・・・・ 金は “貯蓄” と言っている以上、必要に応じて現金化は “正しい” 金の保有法です!
さて前回ホンの少しだけ専門的な内容を交えて解説しましたが、チョッと難しすぎる、もう少し分かり易く ・・・・・ などのご意見を頂きました。
自分の日本語力の無さを痛感しつつ、『0 から学ぼう! ・・・ セミナー』の初心にもどって振り返ります。
前回は金価格の変化として大きく 2 つの要因を上げました。
1 つ目に『ロールオーバー』。
2 つ目は銀行をはじめとする『金融システムへの不安』。 今日はその 2 つよりももっと、もっと根底にある要因もご紹介します。
1 つ目のロールオーバーとは、先物市場での中心限月(取引の中心月)が移行(先送り!?)されることです。 目の前での取引金額でなく、まだ先の取引の金額 ・・・・・ この先上がりそうだと思えば、今より更に高い価格での取引になりがち ですよね。
そこに週末、月末、期末が重なることで、本来 “売り” に押される場面でありながら、価格は上昇しました ・・・・ マネーの行き先 に “金” を加える投資家、ファンドなどが多いと見受けられます。
そこへ 2 つ目の不安は、ご存じの通り銀行の破綻から金融システムへの不安が増大しています。 リーマンショック以来、米・史上 2 番目、3 番目の大きな銀行の破綻に動揺は隠せません。 何故なら、国を挙げて沈静化に動きましたね。 その余波が落ち着く間もなく、金融大国スイス大手・クレディスイスの事実上の破綻です。 こちらの対応も聞いたこともないほどの早さでした! 金曜に発覚すると、土日で対応し、その日曜夜にはスイス最大手・UBS との合併が発表されました! 驚愕
これら国を挙げて “鎮火” に奔走したこと自体、心理的には金融システムへの不安を増大させたようにも感じています。
前回はこのような内容を、アレコレ事例を挙げていたら取り留めの無い文章が出来上がりました!? 爆笑
さて実はこれだけではないのですよ、金価格の上昇要因は!
本日金の市場調査団体とでも言いましょうか、ワールド・ゴールド・カウンシルが 2023 年・第1四半期の金市場についてレポート を発表しました。
ココでの注目は、中央銀行の金準備残高の増減です。 世界各国の中央銀行は、外貨準備の一部に “金” を保有しています。 もちろん売却することもあり、その増減が四半期ごとに発表されます。
ちなみに 2009 年までは、毎年マイナスでした。 マイナスとは、国が金を購入した量よりも売却した量が多い状態です。 プラスはその逆、購入量が売却量を上回っている状態です。
2009 年までは毎年マイナスだったのですが、2010 年から年間ではプラスになりました。 ちょうど自分が金を販売しながら、市場を理解し始めた時期ですね ・・・・・ 全く関係ありません!? 爆 リーマンショック後の世界の状況を想像していただければ、意外と分かり易いと思います。
その中央銀行の金の購入が激増したのです!? 驚
増え始めたとはいえ、2021 年末では+450,1 トンと前年を上回る購入量でした。
それが 2022 年末、ななななななんと、年間で+1,135 トン! ・・・・ 2.5 倍以上!? 驚愕
以前にここにも記しましたが、中央銀行の金保有は、基本的にその国を “守る為のモノ” ですから長期の保有です。 この大口の購入が、金価格の下地になっているのです。
更に以前からここでも記していますように、地球上の金の埋蔵量は無限ではありません。 有限どころか、推定 5 万トンと終わりが見えてもいるのです! ・・・・ ここ何年ズッと5万トン!? 苦笑 昨年 1 年間で 3600 トンほどの産出ですから、単純計算でも ・・・・・・ ですね!? 啞然
実際にはそれまでの期間産出する地域・国と、その前に枯渇する地域・国があります。 ハイテク産業にも使用されている材料 “金・ゴールド“、 無くなるとなれば ・・・・・・ 想像は付きますよね!? 愕然
これらを考慮すれば、今回の急騰も理解できます、よね!? 苦笑 ただし今回の急騰はなるべくしてなった結果ですが、明らかに今までとはステージが変わったと感じています。 NY 金価格の終値が 4 日続いて$2,000 を超えています。
というよりも、ずっと$2,000 台で取引が行われているのです。
貯蓄としての “金” は、いつ買っても遅くはないのです!