Vol.85 日本の保有金から様々なことが・・・・・
Vol.85 20214.27
以前にも記しました日本の金保有についてかなり明らかになりましたね!
日本は約81トンの金が増えて、保有量は846トンへ。 1971年ニクソンショック以来の大増量です!?苦笑
この大増量でも保有ランキングは変わらず、スイスの次、第9位です。
しかしこの81トン、Vol.83で記しましたハンガリーの3倍増でも64トンですから・・・・・・国際的にはトンデモない増量です!?
自分としてはセミナーでも、毎回確認する資料でも、『いつも同じ数字の日本』という感覚が無くなり、またセミナーなどでもその発言が使えなくなることが逆に新鮮だったりします!?爆
安全保障のためなのか、それとも戦後の密約なのか?分かりませんが、早く日本もコレを期にドルだけに固執する国から脱してほしいですね。
今回の日本の保有金の増量は、IMFに報告義務の無い一般会計上に記載されていた『材料』の金を、外為特会(外国為替資金特別会計)が『時価』で買取り、外貨準備に保有するというモノです。 材料として『簿価』で持っていた造幣局(政府)は、その差額を政府予算に組み込むということです。
年末から日銀が外為特会からドルを買ったり、政府が新たな大学ファンドを提案したり、12月中旬の段階で3月末までのいずれかの日で、などの発言は・・・・・・・そういうことだったのですね!?苦笑
コレによる金市場への影響は、当時、非常に限られるとされていましたが・・・・・・・今のところ金価格には直接大きな影響は無かったように見えます。 が、先進国(と自画自賛している!?) の日本の中央銀行が金の保有を増やした事実は、後にジワリと市場にインパクトを与えるモノと思います。
ご参考になりますか・・・・・・!?
中東の産油大国・サウジアラビア。 様々な文献で調べてみても、サウジアラビアがIMFへ報告している金保有量は、非常に微々たるモノです。 初めは加盟していないのかと思うくらい、探すのに苦労するほどの下位にいます!?苦笑
このサウジアラビアも巨額の公的金を保有しています! サウジでは、政府系ファンド“サウジアラビア投資庁”が保有しています。 コレによって外貨準備から外し、IMFへは未報告になっているのです。
もう既に昔話のようですが、2010年代半までこの“サウジアラビア投資庁”は、リーマンショック後に職を失くしたアメリカのファンドマネージャーやトレーダーを、高額な報酬にて短期、大量リクルートした時期があったようです。 実際に日本に戻られ、実体験から素晴らしい本を書かれた方もいます!
時は原油高に沸く、オイルマネーが世界を席巻していた時期です。 政府からの高額な“報酬”で、思いっきり利ざやを稼ぐトレードが推奨されていました!?
その当時は金に限らず、あらゆる相場で暴落・急騰が表れると、必ずといっていいほど“オイルマネー投資庁”と噂に上がっていたものです。
その“サウジアラビア投資庁”が保有する金は、国の“モノ”としての外貨準備ではないということは・・・・・・実は今回の外為特会の件=日本の保有金が増えることで・・・・・・・恥ずかしながら、初めて知りました!?苦笑
中東では“金利”という概念を持ってはいけないという風習、文化があります。
お金を貸して利益を稼ぐという発想、この考えは、ムスリムの世界ではご法度です。
最初はそのような背景から、サウジアラビアという“国”が外貨準備で金を保有していないと考えていたのですが・・・・・・なんとなくではなく、少し考えれば全く意味が違うということが分かりますよね!?苦笑
チョッと恥ずかしい、と1人反省です!?