• 金の独り言

    Vol.82 日米首脳会議と国債利回りと・・・・・

    Vol.82        2021.4.20.  今日も早速金価格の動きについて・・・・・・ 昨日までの上昇基調から一転、下げました!?苦笑 アメリカの長期金利の指標となる、10年国債利回りが1.6%を超えてきました。(昨日1.58%) しかし外国為替市場では、相変わらずドル安ユーロ高。 コレが、金価格が下げ切らない理由のようです。 国債の利回りが上昇するということは、売り買い交錯の中“売り”が多いということ。 ドル安が進まないということは、既に国債を持っている方々が売っている・・・・・・昨日まで俗に言うファンドの“ショートカバー”=買戻し=が、本日“売り”に走っている、そんな状態ですね。  実物資源の“金”とは関係なく、“空中“(=机上)で売り買いが行われて価格が形成されている、ということになります。 実際に金・ETFは年初から減少続けた中、昨日の金・ETF最大銘柄スパイダーゴールドシェアの残高は、先週から2トン以上増えています!   しかしNY金市場の終値は$1,770台。 $10ほど下げたことになります。 結局ETF等にて金は買われても、“空中”戦ではそれ以上に売られている、ということですね!?苦笑  さて巷では日米首脳会談が滞りなく行われ、国名を明記して非難!?・・・・・・などと紙上を賑わせているようです。 ココで頭を整理しましょう! お金が動くことで、相場の価格は変動します。 株価や金価格は、買われることで値(金額)が上がっていきます。 それでは債券市場、ココでは国債市場として考えて下さい。 アメリカ国債で考えてみます。 国債市場では、利回りですから、お金が集まると利率が下がり、お金が流出すると利率が上がります。 以前の“ギリシャ危機“時には、ギリシャ国債は一時20%を超えました!? それだけお金が流出したのです! ギリシャに何年間かお金を預けて得られる利息が20%。 上手い話のように見えますが、ギリシャが経済破綻した場合は“紙くず”になります。  逆に世界最大の経済大国・アメリカならどうでしょう? ギリシャよりも安心できますね?・・・・・・だから世界中から買う人がいて、コロナ禍の昨年の利回りは1%未満!?    そう考えると日本も1%未満ですね!?爆 チョッと違うような気もしますが・・・・・・・  その様なことをアタマに入れてアメリカの国債利回り(特に10年国債利回り)を眺めると・・・・・・・3月末から利率は上がり、4月に上がりきらない、むしろ下がっているようにも見えます。 売り買いが交錯する中、3月末にかけて売られた量が多く、4月になって買われた量が多い、ということです。  そして日米首脳会談。 バイデン大統領が就任し最初選んだ海外来賓は、日本の首相になりました。 自分の思考からすれば“当たり前”なことです。 世界で一番アメリカ国債を買っている国ですから。 鼻で笑う方もいるでしょうが、コレが外交だと思っています。 以前オバマ元大統領が、最初の海外訪問地を中国にしたことで、日本の議員や報道関係の一部が問題視していましたね!? 思わず“鼻で笑って”しまいました。 当時は中国が世界一の米国債購入国だったのです! 今後はその様なことをアタマの隅に入れて世界情勢を眺めて下さい。  話が大きくズレましたが、ココでは、日本が米国債の最大購入国、では終れません。 それでは一体誰が買っているのですか??? なななななんと、日本の生命保険会社や投資家、GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人=です! そうなんです!日本の企業や投資家、行政法人が買っていたのです。 そういえばネットの投資関連勧誘でも、アメリカの国債で安心運用!?など、見たことがあります。  それらをアタマの隅において考えると、日本の企業であれば3月末には決算を控える会社は多いですね。 利益を確定させたい企業、投資家は通常の時期よりも多いハズです!  結果米国債の“売り”が膨らみ利回りが上昇したとも考えられます。 逆に4月は日本企業が一斉!?に、また米国債を買戻して利回りが下がっている、上がりきらない、という状況が考えられます。  理にかなっている考えだと思いませんか?  米国債の利回りの上下動で、金価格が影響を受けているとは、ここ数日ずっと記していました。 これら米国債の動きで、金市場も激しい?“空中”戦の影響をしっかり受けています。…