金の独り言

Vol.158≪昭和の金本位制をチョッと考察・・・・・ゴールド・近代史編 ≫    20205.1.30.

Vol.158≪ 昭和の金本位制をチョッと考察・・・・・ゴールド・近代史編 ≫                 20205.1.30.

今日はチョッとまじめ⁉に・・・・昨年末の記事から、金・ゴールドの絡んだ歴史を顧みます!

昭和の金・ゴールド・・・・・1930年 金解禁※ 旧平価=金本位制を停止した1917年当時の為替レート

         100円=US$49.85※ 新平価=解禁時点での市場為替レート

日本は1930年に旧平価にて金本位制に復帰しました。

第1次世界大戦を機に、金本位制を離脱していた欧米諸国が20年代に相次いで金本位制に復帰した時代です。

欧米に追い付け追い越せの日本は、この世界の潮流に倣ったのです・・・・・・が、その方法が良くなかったのかもしれません⁉

背景として、1929年10月のNY株式市場・『暗黒の木曜日』の株価暴落を起点とした世界恐慌の時代です。

1927~28年当時、市場での為替レートは100円=46~47ドル。

1930年に旧平価※で金解禁をした日本は、その後深刻な円高不況に陥りました。

1930年4月、日本市場の株価は1/4も下落!?驚

国内主要商品価格(生糸・綿糸・鉄・セメントなど)は3~4割下落・・・・前年からの世界恐慌に加え、円高による輸出減、輸入超過による正価(金)の国外流出なども相まって、国内不況が更に蔓延してゆきました。

当時は大企業、主要銀行全てが、旧平価を前提に金解禁を歓迎する流れだったようです。

新平価※での解禁を望む声も無かったわけではありませんでした。

しかし世間では『新平価では道徳的にも許されぬ…』『為替をかく下落せしむるは国辱である、損失である』・・・・・・と。

そして国政選挙では、『旧平価で金解禁』を選挙公約に挙げていた・・・・・など。

国内の円高不況は、その後の青年将校や右翼が活動する余地を広げたという記事も見られます。

その結果、日本国が太平洋戦争へ向かったと・・・・・・・。

1930年の1年間に、当時10億7000万円の正価(金)から2億8675万円が失われました。

旧平価での金解禁が、結果的に日本の財政を締め付ける役割に加担したことに・・・・・。

そして国の威信や功名心などが入り交じり、日本は極度のデフレ社会に陥りました。

 注:日本の保有する金は、日清戦争で清国から得た賠償金(金・ゴールド)がもととなり金本位制が確立する

    ・・・・・・学校では教えていない、ですね⁉啞然

1930年代の不況に関しては様々な見解、研究が行われ、実際に出版されています。

その中で日本の金解禁にスポットを当て、このような展開をされた記事もあるということを知っていただければと思います。

日本は長くデフレ社会、失われた30年などと言われてきました。

あの当時は血気盛んだった時代かもしれませんが、またその様な状況では様々な思想などが登場するのですね⁉

それでは今は・・・・・

金・ゴールドを通して世界の出来事を考える・・・・・歴史を通じて、今を考えるVol.158になりました⁉苦笑

デフレ脱却などの言葉が氾濫していますが、本当にそうでしょうか??

庶民の自分には、とてもハイその通り、なんて言えません⁉

毎日"のほほ~ン"と過ごすのではなく、当時と今は何がどう異なるのか・・・・我々はもっと考え行動しなければいけませんね⁉

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